明日の発信場所
午前中にシカゴ建築賞に添付する説明英文を書く。こういうものは自分のやったことを反省するいいチャンス。面倒だがやらざるを得ない。午後SETENV入江君が来所。彼は先日聞きに行った大友良英、ジムオルーク、ライブの企画制作者であると同時に僕の音楽の先生でもある。ジムオルークのCDをいろいろ持参し解説してくれた。加えて来年の活動の方向や未来の希望を話して聞かせてくれた。観客数を減らし、小人数にお茶を出すような(茶席のような)コンサートが出来ないだろうか?と言う。面白いではないか。茶席と同様なスピリットの行きかうサウンドのようである。多少高くてもあなたのためのオートクチュールサウンドでもてなしますという主人と客人の新たな関係というのは面白いのではなかろうか?またそういうサウンドの発信の場所はもはやライブハウスではないというのが彼の考え。ではそうした発信は今後どこになるのだろうか?一体東京に新たな音、アートの発信場所があるのだろうか?という議論になった。マンハッタンが既に新たなアート発信の場では無いのと同様に、真に新しいものはもはや東京の中からは出てこないのかもしれない。そうなると次はどこだろうか?「Y市なんてどう?」と尋ねると「かなりありですね」と食い付きがいい。確かに東京のちょっと外で、しがらみが無く、家賃が安く、白紙の場所がこれからの発信場所としてはかなりいい条件ではなかろうか?理由はないのだが。