こども
朝一で修士の論文中間発表。論文組は粛々と進めている。なんとなく最低限の結果はだせそうなので一安心ではあるが、論文なんていうものはデーターの処理の仕方次第。集まったデーターをどういう風に切るかで面白くもなればくだらなくもなる。これからが勝負である。一方設計組は結構悪戦苦闘である。論文の部分での論理性をたたかれる一方設計の部分での感性を問われる。午後市役所に行き、とある審議会。歴史的重要建造物の改修について意見するために現地調査。新たな改修でひどく雨どいが見えてくるのでその部分について一言意見する。戻ってきてから大学院の異分野連携レクチャー。本日は山梨県立大学の加賀美先生を迎えて子供の社会的養護についての話を聞く。先生は僕のクライアントでもあるのだが、そうした付き合いから日本の子供行政のひどさを知り、ぜひこの話は僕の学生にもして欲しくてお呼びした。2時間半という超特大レクチャーであったにもかかわらず、皆熱心に聞いていた。やはり引きこもり、凶悪犯罪、ニート、ネットカフェ難民など、現代的問題の諸相の根っこにある子供の養育あるいは子供虐待の現場をあずかる氏の言葉には皆好奇心以上の自らの本能を揺るがす何かがあるのだろうと感じた。終って駅前で食事をして散会。もともと早稲田の演劇学科を終っただけあって語り口が半端じゃない。食事会の席でも皆吸い寄せられるように聞いていた。