自由
午前中美術手帳の12月号を眺める。コムデギャルソン特集。川久保の強調する創作における「自由」という言葉が一昨日丸善で見た写真集「ATLIER」を思い出させた。この写真集は会田 誠(美術家)舟越 桂(彫刻家)大野 一雄(舞踊家)草間 彌生(美術家)荒川 修作(美術家)川俣 正(美術家)村上 隆(美術家)宮島 達男(美術家)飴屋 法水(美術家)立花 ハジメ(映像作家/デザイナー)山口 晃(美術家)他のアトリエあるいは仕事場そして炊事場などを撮影したもの。丸善でそれを見ながら(買わなかったのだが)ああいいなあと感じた。それは、創造の場から伝わるエネルギーのようなものへの憧憬ではなく、そこに広がる自由な空気だった。寝ようと思ったら寝られるし、本を読もうと思ったら読めるし、腹が減ったら飯を食えるしという、そういう雰囲気が伝わるものだった。実際がどうなのかはどうでもよい、作られた風景であってもまあそれは関係ない。僕が勝手に想像したそういう場所が欲しいなあと思っただけである。と思った次の日に川久保の「自由」という言葉を目にしたわけだ。ああ彼女にして未だ(やはり?)創造の場に必要なものは「自由」なんだということが身に染みた。そうなんだなあやっぱり。午後A0勉強会。相棒のI君が風邪なので僕は一人で粛々と進める。事務所は何となく寒くて少し風邪っぽくなってきた。終ってチームメンバーと雑談。A君はとある書評集の原稿を一緒に書いている。彼の担当の本はとても厚いと嘆いていたので読まずに書けばと先日読んだピエール・バイヤールの『読んでいない本について堂々と語る方法』を教えてあげた。そうしたらH君はこの著者に会ったことがあるとのこと。世の中狭い。