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January 31, 2017

アメリカを選ぶ理由

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この本何気無く買って放っておいたけれど読んでみたら名だたるアカデミックな社会学者9人がジャーナリスティックな社会学者古市憲寿に社会学のなんたるかを説いている。
その一人上野千鶴子は説く
「古市君プロの研究者になる気ない?・・・なりたいなら選択肢はありません」海外に「行くべきです」
「どのタイミンがいいですか?」
「早ければ早いほどいい」
「でもどこに行くか・・・」
「アメリカ以外の選択肢はないと思う」
その理由はアメリカにいれば自然に必要な人が集まってくるからだという。鵜呑みにするつもりはないがこの人が言うのだからこの分野ではそうなのであろう。さらにこういう
「これからはグローバルな学術ネットワークを作らないと一流の研究者とは言えません・・・これまでの日本のアカデミック・コミュニティは、日本語という非関税参入障壁に守られてきたけど、グローバル化の圧力のもとでは・・・そのまま地盤沈下していくでしょうね」
上野さんは偉い。ここで登場するアカデミックな社会学者は誰も海外留学経験もない。もちろん上野もである。しかし若手にきちんとこのことを言えるところがさすがである。

January 30, 2017

探し物

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原稿書くための本の大半は家の書斎においてある。教育的に必要と思われる本と建築の写真集などは大学においてある。とはいえ家の書斎は限界があるので時々家からまとめて(コルビュジエ関係とか)研究室に送る。というわけでどこに何があるのかは正確には把握できなくなってきた。なんとなく自分の頭の中で仕分けられている。しかし曖昧な仕分けが記憶から抜け落ち両方の本棚を探し回りどうしても見つからないことが多々ある。しかも大学でも大事な本は自分の周りにおいてあるのだが、学生側の本棚に紛れこむともはや自分の記憶容量範囲外であり助手や学生に聞き回るしか無くなる。今日も家で見つからぬ本を探し廻るものの見つからず。

January 29, 2017

今こそ都市の記憶を残す時

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震災後のカトマンズの半壊した建物は前回のヒアリングでは100年を超えるものについては保存するがそれより新しいと壊して再建するということだった。カトマンズ中心部でも4階建ての集合住宅が路地のように連なる中層神楽坂のよう場所があるのだがここもかなりやられていて建て替えるそうだ。しかしこいう時ことこれを使うということができないものかと考えてしまう。日本だとどうなるのだろうと考えていてこの本に行き着いた。日本でも壊されるだろうというのが後藤さんの考え。その原因は法律と経済性。法律が現行の法への完全一致を求めるから(欧米ではもっと柔軟な法運用を行なっている)。また壊して建て替えることが経済促進のために良いとして国がそれを後押しする形になっているからである。こうした二つの反省をネパールではよく考えて欲しい。今壊すともう何も残らない。都市の記憶を残すのは今である。と思いながら2月22日のプレゼンの資料作り中。

January 28, 2017

論点を分かるようにして欲しい

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国会でも閣議でも日本の政治において討論というものをみたことがない。あるのは質疑である。政策の是非を、主張をぶつけ合う中で決定するということがないと感じていたら実際ないということがこの本を読んで分かった。議員内閣制の母国イギリス、そしてフランス、アメリカでは国会での発言の中で討論とカウントされるものが二〜四割であるのに対して、日本は1%に満たないのである。これはしかし国会に限らず、大学の会議しかり、会社の会議しかり、根回ししてスムーズにことを運ぶのが美しい姿で、空気を読んで余計なことを言わないのが人から好かれるという日本の悪しき習慣によるのであろう。議員ばかりを責められない。でも少しは改善して討論する中で論点を国民に明らかにするように国会運営の方法を改善したらいかがだろうか?

January 27, 2017

研究室にもアユールチェア

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研究室にもアユールチェアを入れることとした。家で使ってみて快調だからである。そもそもなんでこの椅子を使うことになったかというと、ダイゴの書いた集中力の本に姿勢のことが書いてあったからである。加えて建築家の職業病で(今はそうでもないのかもしれないが)その昔なったぎっくり腰予防のためでもある。つまり姿勢のよくなる椅子でデザインがよくてぼくの小さな書斎でも出しゃばらない小さなものを探していたのである。
年末にこれを発見して即購入して使っていたらぼくが使っていることが知れ渡り売ってくれた方たちが取材にやってきた。写真もたくさん撮られてどこかでぼくのインタビューとともに公にされるらしい。でも自信をもって推薦できる。この椅子は座面を58という高さで使うのがぼくにはあっている。ということはテーブル面を高くしなければいけなく、ここではレンガをいれて83にしてある。たまに立ちながら仕事するとなかなか調子いいのである。

January 26, 2017

ひどすぎる

修論が11編あるから当然、英文アブトラクトも11個ある。これをネィティブでない私が見るのも僭越だけれど見ないわけにもいかない。と言って一人で全部見る自信はないのでネィティブの人と準ネティティブの二人の院生の力を借りてチェックすることにした。しかるに僕のところに届いたのを見てげっそりである。そもそもその下敷きとなっている日本語が滅茶苦茶なのだろう。滅茶苦茶な日本語を滅茶苦茶な英語で翻訳したから出てきたものは滅茶苦茶の二乗である。これは悲劇である。手伝ってもらっている院生二人には心からお詫びをしたい。今頃どこかで頭を抱えていたら許して欲しい。そしてまず日本語をまともに書けと持ってきた学生に言ってやって。

January 25, 2017

眼が先に疲れる

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朝から11編の梗概を読んでいたら少々きつくなってきた。何書き追加というと小さい字が見えない。この虫眼鏡で大きくしているのだが、それでも見えないくらい小さかったり薄かったりする。本人は見えているのだろうか??みなちゃんとプリントアウトして確認してください。
物の本によると脳みそが疲労するということはありえなくて疲労するのは肉体。つまり眼なのだそうだ。つまり眼が弱い人は集中力が持続しないということであある。僕は眼がいいホウだったのだが逆に近いものが見えずらくそろそろ今日の限界かもしれない。疲労して仕事を続けるといいことはないので今日は終わり。

January 24, 2017

さてと、、

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1月末に提出する修士論文の梗概が10編机に並んだ。今年は修士2年生が多くつらそうなので助手の佐河君に露払いをしていただき、すでに2回赤をいれてもらっている。なので心地よく読めると期待して、一つ目を読んだのだがなかなかどうして結構真っ赤になった。しかし、しかし、やはり露払いの甲斐あって全体の流れはだいたい見える。去年とはやはり違うという実感もある。さて10編(実はまだ出ていない1編があるので全部で11編)気持ちよく読めることを願う。

January 23, 2017

キース来日

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キース・クローラックが日本に着いたとメールをもらい、今晩しか時間がないけれど飯食うと聞いてきた。それは万難を排して会わねばなるまい。彼の宿は日本橋のマンダリンである。そのそばでどこか知っている場所はあるか?あれ、、、ホタルイカは意外に近いかもしれないと地図を見たら確かに近い。というわけで8時に会うことにした。しかし彼は30分遅れるとのこと。8時ちょっと過ぎくらいに着いた彼はすでに夕食をとっていた。大変ですねボスとの付き合いが。でもそれも仕事。

January 22, 2017

トランプはカンペを読んでいた

池上彰のニュース解説番組で1時間以上トランプ就任式の話をしていたが、出演者全員が明らかに否定的にコメントするので面白かった。それだけ客観的に見て冴えないものだったということである。面白かったのはトランプの演説が明らかにカンペを読んでいたという指摘である。それなのでアドリブなら一息で言ってしまうようなイディオムをその途中で止めて読んでいる。つまり読んでいることがネィティブならすぐわかるのだそうだ。一体なんでカンペを読んでいるかというとアドリブで暴言を吐く可能性があるので周囲が読むように頼んだのだろうと言っていた。

二部卒計

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本日は二部卒計、卒論発表会。卒計はボトムアップしているように思うが際立ったものが少ないのと全体にツッコミが甘い。これは教育の問題もあろうかと思う。来年度はもう少しシステマティックに途中を見るようにしたい。

January 21, 2017

トランプの就任演説

「今日という日がpeopleが統治者になった日として記憶される」とか「今日権力はpeopleに委譲」されるとか言うトランプの言葉の中に現れるpeopleとは一体誰なのだろうか?と不審に思っていたらfox radioの電話インタビューでも同じ事を不審に思っている人がいる。当然だろう。
昨日ピーターも入っていたが彼のレイシズムや女性蔑視に対しては徹底して抗議するべきである。今日のこのごまかしのアドレスに騙されてはいけない。マドンナもjust do itと言っていたがアメリカ中でデモンストレーションで声を上げなければなるまい。

January 20, 2017

デジタルとアナログ

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プレゼンの骨格を決める打ち合わせ。作った資料100枚全部プリントアウトして机の上に並べてそれを見ながら壁にストーリーを書き、順番の入れ替え、加えるべきシートなどを書き込む。これで話しは一段ステップアップする。デジタルとアナログを組み合わせながら思考する。

EU代表部

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駐日欧州連合代表部なんていうものがあるというのを知ったのは去年末。EU日本建築シンポジウムの打ち合わせで初めてやってきた。ドイツ大使館のすぐ脇である。建物の前でゲーテインスティチュートのペーターに会うなり彼がここに来るのは初めてかと聞くから初めてだよというと彼も初めてだという「そんなことあるの?」と聞くと。ゲーテインスティチュートは大使館の付属機関ではないので政治的な問題とは一線を画し、それを我々は誇りにしているという。なるほどそういう目で参加者を見ると大使館の文化参事官が来ている国は、ルーマニア、スェーデン、クロアチア、オーストリア、フィンランド、ポーランド、スペイン(は両方)、アイルランド、ラトビア、ブルガリア、フランス。文化センターからきているのはドイツ(ゲーテインスティチュート)、イタリア(イタリア文化会館)、イギリス(ブリティッシュカウンシル)、チェコ(チェコセンター)、スペンイン(セルバンテスインスティチュート)、ベルギー(フランダースセンター)。全部で16加盟国28国の約半分が集合している。面白いのはフランダースセンター一体これはベルギーを代表するのか??ピーターに聞くとフランダースはカタルーニャとかスコットランドと同じさと言っていた。
さて今日はシンポジウムの3つ4つのテーマを作ろうということでマトリックスを作って説明。すかさずドイツのペーターがもっと具体的な方がいいだろうと意見をいう。もっともである。今日は慶応の小林博人教授を助っ人にお呼びしてこのシンポジウムを一緒に仕切っていただくことにした。帰り際国際化を大学の枠を飛び越えてやろうと約束する。もうそういう時代であろう。


January 19, 2017

世界基準

スペイン語講座で会話の仕方を教える。日本人は上品で、相手が話し終わるまで待っているけど、スペインでそんなことしていると二人ならいいが、パーティじゃいつまでまたっても話せないという。BBCでも政治的なインタビューなのにインタビューアーがかぶせていくのには驚いた。ところが、最近FoxNewsを聞くともっと過激である。トランプに対する意見を聞く電話インタビュー番組なのだが、インタビューアーがインタビュイーの見識が低いと一刀両断し電話を切るのである。この過激さがトランプを激怒させたのかもしれない。まあしかしジャーナリズムの矜持無くしてこの仕事はできまい。BBC もFox Newsもとにかく最初の数秒聞いて賛成、反対の意思表示の早いこと。これが世界基準。

January 18, 2017

山田健太の新著

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6年間サッカーをいっしょにしていた山田健太君の新著があったので読んでみた。飛ばし読みだけれどとても文章がうまいので驚いた。ジャーナリズム論をやるような人だし、今は専修大学の教授だけれどもとは新聞協会で働いていたくらいだから文章を読んだり書いたり批評したりするのは仕事なのだから上手なのは当然ではあるが。
彼はジャーナリズム論を通して権力批判をするわけだがその理屈をきちんと法的に説明してくれるのでありがたい。僕らが直感的に政府に対して腹立てていることの原理を極めて論理的に教えてくれる人である。この『放送法と権力』田畑書店2016は特に安倍内閣の放送の自由への介入に踏み込みそのどこに違法性があるのかを説明してくれる。日本の放送の不甲斐なさは2016年度の国境なき記者団による世界報道自由度ランキングで72位となった事実からも裏付けられている。それが原因か否かわからないが我が家では極力BBC以外のニュースはつけていない。
それにしてもCNNの記者をDon`t be rudeと言い続け、加えて徹底してツィートするトランプの方法は半分許せず、半分報道の自由への反逆として理解する。結局報道とはその自由を担保されるという大原則の上に真摯で信念にささえられ徹底した努力の上に生み出される貴重なプロダクトでなければならない。にもかかわらずその価値がいろいろな場所で蔑ろにされている?

January 17, 2017

EUNIC Japan 建築会議

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Europe-Japan Symposium Blue Architecture: Beyond Sustainability(ヨーロッパー日本、サスティナビリティを超えた建築:ブルーアーキテクチャシンポジウム)を今年やると決めたのが昨年末である。
EUNIC Japan という組織があるhttp://japan.eunic-online.eu/?q=ja/node/440。Europe Union National Institute for Cultureの略であり、EU諸国の文化を日本に広めるという使命がある。この組織の議長であるスペインのアントニオが僕にこのシンポジウムを持ちかけキュレーションを頼んできた。そして本日参加希望国の大使館の文化参事官が集まって会議があり、僕が趣旨を説明し、やる場所と日程をほぼ決めた。
今日集まった国はスペイン、ポーランド、クロアチア、フィンランド、オーストリア、イギリス、イタリア、ドイツ、ルーマニア、スェーデンである。どこの国も参加の意思表示をした。そして3つのテーブルを作りそれぞれにテーマを決めることにしてそれを僕が考えることになった。さてどうするか?
参加国はさらにバルト3国、チェコなど5〜6カ国は増える予定だそうだ。途中でやめる国がいてもおそらく日本を入れると12カ国くらいになる。これだけの国が集まり建築の議論をするのは未知の領域である。この範囲の国の人間で共通に語れるテーマを三つ作るというのもなかなか骨が折れそうである。でもいい経験だ。文化の多様性を露呈させるいいチャンスである。週末にはEU 日本代表部でオフィシャルミーティングが開かれるhttp://www.euinjapan.jp

January 16, 2017

早歩き

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ここ数ヶ月足首に負荷がかからないようにジョギングをやめ、サイクリングにしていたが、これがあまり身体に負荷をかけないことがわかった。数日前にジムで体脂肪率を測るとかなり上がっていたのである。配偶者に一桁は低過ぎると言われ食生活を油断していたのもあるが、自転車の負荷が低いというのも原因のひとつだろう。というわけで、数日前から早歩きに変えた。このアプリを使って見ているところである。このアプリにはスタートボタンがなく、永遠に歩くと記録される。一日の消費カロリーが示される。まあ確かにこの記録には意味がある。

January 15, 2017

SOLOVIERE

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建築やっているとシームレスなものの作りに憧れる。一枚の鉄で建築ができたらなんと楽か。シールしないでいいからその部分ではメンテフリーになる。だから三宅イッセイが一枚の布で服を作るというのは分野が違うがなんとなく共感するし、その技を建築に応用できないものかと思ってしまう。靴でもよくモカシンは一枚革だというが実は側部で縫い合わせている。できる限り一枚革でできた靴はないものかと思っていたらあった。フランスのまだ若い女性デザイナーSOLOVIEREだが一枚革を貫いているところがいい感じである。
https://www.instagram.com/p/BPR9QxzgBOo/?taken-by=soloviere

January 14, 2017

Transit Oriented Development

IMG_4935ajia%20.jpg都市のサスティナビリティを真剣に感が始めたのはグアテマラの留学生ルイスと修論のための研究をし始めてからである。彼の提案は東京の都市公共交通だった。日本は開国後の早い時期から鉄道敷設を交通政策の中で重視し、鉄道敷設が都市発展をリードしてきた事をルイスは僕に教えてくれた。これはアジアの新興都市と比べれば(おそらく世界の新興都市のほとんどと比べてもそうなのだが、例外はシンガポールや香港だそうだ)明らかで新興都市のほとんどの場所で移動手段のほとんどは自家用車、オートバイに頼ってきた。それによって大気汚染と交通渋滞がとまらない。年末にカトマンズに行ってそのことを痛感した。ルイスがグアテマラシティの中央に鉄道を通してその主要駅を中心とし、駅周囲に住居施設、商業施設、などを作り駅中心の開発を提案しているのは実は今アジアでも注目されているTOD (Transit Oriented Development)開発手法なのだということを知る。可能であればグアテマラシティとほとんど同じ人口のカトマンズにもそうしたLRT(Light Rail Transit)の提案をしたいのだが、本書では人口100万程度の新興都市にそれだけの財力が確保できるか疑わしくまずはBRT(Bus Rapid Transit)だろうと書かれている。そうなのかもしれない。しかしそれと並行して車、オートバイのcaptive userを公共交通機関に引き戻す政策が必要と思われる。最初はガソリンに税金を多くかけることだろうか?

January 13, 2017

日本の小さなスペース

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昨年ウィーンで日本の小さなスペースを研究している学生としてキャサリンを紹介された。今年日本に調査に来ると言っていてフォトグラファーの彼氏とやってっきた。日本が初めてだというのに金町まで正確にやってこられた。日本の小さい空間のどこに研究の価値があるのか聞くと、ウィーンの都心部にも小さな土地がいろいろあるが誰も使えなくて困っている。それをどうしたらポジティブに使いこなせるかを考えなければいけないが、その時に日本の空間の使い方が参考になるのだという。なるほど。とはいえ彼女たち極端に小さな日本の家に住むきにはなれないのだという。彼女が残り一週間日本で何を見てウィーンでどういう修論(設計)をするのか興味ぶかい。

January 12, 2017

サイ・トゥオンブリーのチョーク絵

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写真の整理をしながらどの絵が一番印象的だったかと考えてみた。どうもこのサイ・トゥオンブリーの作品が最も強く残っている気がした。Momaにあったのかホイットニーにあったのか忘れてしまった。この絵は黒板にチョークで描いたものである。フェキサチーフなどをかけて固定しているのだろうが、そうは言ってもみるからに儚い感じがいい。線が即興的でかすれながらそれでもある規則を繰り返しているようなminimalism的なところもある。かなり大きな作品で幅4メートルくらいはある。一体10分もあればできそうなこの絵を見ているとトゥオンブリーがチョーク片手に踊りながら線を辿る姿が想像される。

January 11, 2017

東京

日本到着。早い。いつも行く外国はだいたい一回から二回乗り継ぎなのでダイレクト便で帰れる都市は本当に近く感じる。今回のニューヨークでは色々な人と知り合えて有意義だった。加えて長くいれたのでこの都市をだいぶ客観視できるようになった。
東京に戻ると日本はなんて雑菌のない国なのだとつくづく感じる。クリーンにクリーンに(見える)作られている国である。良くも悪しくも。

January 10, 2017

NY

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おそらく日建時代に勤続10年の記念としていただいた休暇でパリ郊外のノジョンに40日間遊んでいた時以来の純粋休暇をニューヨークで楽しんだ。と言っても6日間だが。そして娘がファッションの学校に来ていることもあり洋服屋さんはいろいろ見た。日本より高いけれど日本よりかっこいいものが多い。最後日にFITの美術館を見ようと思っが時間がうまく合わなかった。寮生活の娘の1年目も後半に入る。今後も目が話せないが楽しみである。がんばって。

January 9, 2017

ゴスペル

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ハーレムに行くのは30年ぶり。1985年UCLAを卒業してクラスメートの知り合いのニューヨークSOHOのマンションに1ヶ月住まわせてもらい修士論文の素材を集めた。その時ハーレムに行ったのは怖いもの見たさで、やっぱり行ったら少し怖かった。その後ニューヨークにはよく行ったがハーレムに行く時間はなかった。今回はハーレムでゴスペルを聞いてみたくて125丁目の教会に行った。おお全くあの頃の面影はない。ゴスペルを教会で初めて聴いたのだがこれはしびれる。グルックリンよりはるかに洗練された都会という感じである。実際ブルックリンより家賃が高いらしい。こうして低所得者はさらに外側に追い出されていくのである。

January 8, 2017

大雪のニューヘブン

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午前中の電車でニューヘブンに向かう。なんと今までこの地を訪れたことはなかった。しかしよりにもよって今日は朝からニューイングランドは雪である。車窓から見える眺めはほんとんどスキー場。昼についてキース・クローラックの向かえの車に乗る。あまりの雪なのでイェール大学を車の中から案内してもらう。この19世紀後半から20世紀前半の建物群のほとんどはどっしりとした様式建築である。その中で、カーン、SOM、ルドルフ、グワスミー、フォスターなどのモダニズムの建物が異彩を放つ。カーンの二つの建物は彼の処女作とも言える。イエール大学アートギャラリー(1951年 - 1953年)は彼が53歳のときにできている。もう一つのイエール大学英国美術研究センター(1969年 - 1974年)は74歳の作品である。確かに後者の方が完成度が上がっているように思えるが処女作にして素晴らしい出来であるのは言うまでもない。
ルドルフの建築学部棟は我々の時代の教科書的建築。その程度に思っていたが、『メディアとしてのコンクリート』に記されているように、表面の荒々しいコルゲート状の削り仕上げはコンクリートの汚れを考えてのデザインだった。汚れは溝の凹部分を流れることで規則的な汚れの線を作る意図だったそうだ。確かに50年経ったこの建物の外観は汚れた感じがしない。

January 7, 2017

ジャパンソサエティで

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ニューヨーク・ジャパン・ソサエティで芸術監督である塩谷陽子が企画した「日本と東アジアのダンス」5本を見る。ニューヨークにこれだけのホールを持って年間数十本の講演を打つ塩谷も立派。スタッフのアメリカ人があなたは塩谷のクラスメイトでしょうと聞くからそうだよと答えると、昔はどうでしたと聞くのでまったく変わらないというとびっくりしていた。
僕が塩谷の企画をニュヨークで見るのもニュースだけれど、そこで演じている北村明子は付属の後輩であり、信州大学の後輩教授でもある。このレアな邂逅に今晩は乾杯である。
われわれは付属出身である配偶者とニューヨーク留学中の娘と娘の友人エミー、それにたまたまニューヨークに来ている親友ロベルト夫婦の6人で訪れた。

アルプの音響コンサルの実力

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オブ・アルプの世界で2番目に大きい事務所がニュヨークにある。一番はもちろんイギリスにあるのだが。ここでは400人のエンジニアが働いており、その中でも構造エンジニアを除いてとても重要な役割をになっているのがサウンドエンジニアである。その部門でのニュヨークでのチーフがジャウム・ソラーである。彼はバルセロナ生まれでもともと建築が専門ではない。エレクトリックエンジニアである。アルプニューヨークのサウンドパフォーマンス室に案内していただいた。ここでは世界有数の音のいいコンサートホールの音が聴けるのである。そこで幾つか試していただいた。ウィーン、アムステルダムなどである。これは信じられないが彼らは世界で100近くのホールのサウンドデーターを持っていて再現できるし、騒音のデーター、例えばセントラルパークの音やブライアントパークなど公園の音も持っているのである。そのデーター取集力と再現性には目を見張る。
夜ジャパンソサエティに塩谷企画の日本アジアダンスショーケースを見に行く。いっぺんに5つのダンスを見るという企画は斬新であるその一つが北村明子さんのものであった。なんと一晩に4人の付属生がニューヨークに会した。すごいね。

ラジエータービル


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修士論文で書いたニューヨークの満点ろう研究はUCLAを終了した後ニューヨークに一ヶ月滞在して資料を集め、建物を見て帰国後数ヶ月で書き上げた。その摩天楼の中でも初期アールデコスカイスクレーパーはニューヨークをニューヨークたらしめる個性的なデザインが多い。その中でもこのレイモンドフッド設計のラジエイタービル(1925)は頂部の装飾に金色が施され、適度に華やかで好きな建物であった。僕の修論は摩天楼の社会受容についてその3分の一を費やしていて、絵画、写真、小説などでの現れ方を調べた。ラジエータービルはジョージアオキーフが描いていていることで有名になった。

January 6, 2017

美術館3つ

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美術館3つハシゴ。MOMA. ホイットニー、ニューミュージアムである。こんなことそう滅多にできる物ではない。MOMAはただただピカソのアヴィニョンの女とマチスのダンスが見たかった。この二つはおそらく門外不出なのでは?日本ではもちろんのこと他国でも見たことがない。やはりいい。
そのあとホイットニー。ここではデドワードホッパーが見たかったが、4つしか作品がなかった。それでもホッパーの本物を見るのは初めてでその孤独感が素敵だった。少し休んでからニューミユージアムに出かける。ピピロッティリストの個展が行われていた。ヴィデオ映像を天井に映し下から見上げる仕組みである。下の方の階では床に寝転んで見る。うえ方ではと丁寧にベッドが用意されていてベッドに寝ころがってみる。これがベッドが10個以上並び、人々が数十人天井を見上げている様は見事である。

January 5, 2017

マンハッタン グラウンド0

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前回来たのは2年前くらいだろうか?セントルイスから日本に帰る途中で一泊した。もちろんほとんど何も見る暇もなく旧友に会って終わりである。今回は少し時間があるので変化するマンハッタンをじっくり見たい。今日までまだ暖かいという天気予報なので外を見るグラウンド0にまず行ってみた。地下鉄を降りると突如広がる協会のような空間に目を見張る。カルトラバの肋骨のような空間である。うーん参った。

自由の国アメリカ

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ニューヨークに向かう飛行機のなかで西谷修『アメリカ異形の制度空間』講談社選書2016を読む。アメリカという国がなぜ未だに世界の警察でありたがるのかが分かる。彼らは自由世界と設定したこの地において自由を完成させるためそこにあった社会を排除するという原罪を犯しており、この原罪を隠蔽するには世界中を自由の国にするという彼らの当初のポリシーを完遂させなければならないからなのである。
アメリカとはヨーロッパ社会からはみ出た「自由」の国であり、その「自由」を裏付けるのが人に依存しないということであり、そのためには自らの「所有」によってそれを確立しなければならない。それゆえこの地では所有しているものが多いほど価値があり、そして自由なのである。それを前提に考えればトランプのような41にして資産3000億ドルの男がアメリカ大統領になったのは不思議なことではないのだろう。むしろ遅すぎたとさえ言えるのかもしれない。所有することで自由を獲得する人間こそが尊敬される社会なのだから。(ドナルド・トランプ、トニー・シュウォーツ、相原真理子訳『トランプ自伝』ちくま文庫2008)

January 3, 2017

ニュージーランドの大学からメール

ニュージーランドのオークランドにあるオークランド工科大学のアーツ・デザイン学部の学部長Prof. Thomas Micalsannさんhttp://aut.academia.edu/ThomasMicalからメールが来た。自分は建築理論の専門であり、日本に1週間ほど来てジョイントリサーチをしたいということである。すでに助成金を確保できており、いつなら都合がいいだろうかという積極的なメールである。大変嬉しい話だがそれにしてもこの人会ったことも、聞いたこともないのである。ネットで調べるときちんとオークランド工科大学という大学はあるし、この人はアート・デザイン学部の学部長でもあるのだが、それにしても私をどこで知って何をしたいのか?返信のメールを書いてみた。それにしても知らないプロフェッサーからいきなりメールをもらって共同研究しようというのは初めてで驚く

January 2, 2017

付属の人たちと一杯

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1月2日に付属の同級生と一杯。家族も集まりいい会でした。皆その世界でいろいろ活躍している。子供たちは既に社会に羽ばたく者もいれば、大学で学ぶ者もいればいろいろ。でもみなすくすくと育っていて嬉しい限り。

January 1, 2017

元旦の集まりも子供達は皆海外で一人もおらず、、嬉しいような寂しいような

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元旦恒例の我がファミリーのフグを食べる会はもともと9人いたのが、2011年の母の他界で8人となった。墓参りが恒例に加わり、兄の長男はオーストラリアの大学を出てオーストラリアで就職し会のメンバーは7人となり、兄の次男がデンマークに留学し、6人となった。そして私の娘が留学し5人となった。次男は春にオーフス建築大学(院)を修了するそうでどんな姿で帰国する(のかどうか怪しいが)のかとても楽しみでもある。
父親はすっかり寡黙になりじっと見つめるとにっこり笑う程度。こちらの言っていることはわかっているのだが言葉での応答はとても少なくなった。しかしフグはよく食べるし、お酒も少し飲むのだから驚きである。今年92歳。いつまでも元気で!