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June 30, 2015

ラ・トゥールの図

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Antrhopocentric (人間中心主義)が歴史に登場したのはそもそも神がいなくなったからであり、人間の能力を信じる状況が生まれたからである。しかしそれが人間の思い上がりだということに気づいたからなのか?物自体には到達できないとカントが言ったからなのか?今僕らは人間も物も同レベルにいるんだろうと思っている。犬も人も机も椅子も掃除機もまあ同じレベルにいるでしょうと思っている。
ブルーノ・ラトゥールを読み返してみると近代の人間作業として純化をあげる。そこでは人間が人間で構成する「社会」と人間以外で構成される「自然」を分離したと述べている。しかし一方で水面下ではそうした分離行為と真逆にそれらをつなぎ合わせる作業も行われてきたというわけである。人間をその中心の座から引きずり下ろしてすべてを等価にならべることに僕は賛成である。建築もそういうものであるはずである。コルビュジエのピロティが素晴らしいのは単に人々のためとは思えない。あっちとこっちを繋げる環境を作っているから素晴らしのである。それは人とは関係のない世界も作っているところに幅があるはずである。

June 29, 2015

なかなかいい

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ただでさえヘトヘトの月曜日に最近は月一回国際化推進会議が挟まっている。これからの国際推進、なんといっても大事なのは国際交流事務の補強ではなかろうか。我々が国際化するのを盛り上げてくれる人たちが必要と思われる。会議後の講義をしてさあ帰ろうと自転車に乗りいつも見ているはずのキャンパスの端にできた彫刻が目に止まる。なかなかいいなあ。

June 28, 2015

フォーティーとお会いした時

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Adrian FortyのConcrete Culture の翻訳がやっと脱稿。まえがきは僕があとがきは辺見さんが書くのだが、その材料にとだいぶ前にフォーティーが来日した時に塔の家でお会いして、その後表参道を歩き麻布の六根というおでんやで食事をした時の写真を探していたら見つかった。その当時フォーティーはすでにコンクリートカルチャーの一部を書いておりもちろんその取材のために塔の家に行ったわけである。そこで我々は1時間以上お邪魔して、フォーティーは多くの写真を撮っていた。というわけでコンクリートを見たいのだろうと思い夕食の場所も安藤忠雄のところに行ったというわけである。

June 27, 2015

サイ・トゥオンブリー

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原美術館でサイ・トゥオンブリーの日本初の個展が行われている。ジャクソンポロックの次世代の抽象表現主義者。晩年はイタリアで過ごす。展示はコラージュ、ドローイング、鉛筆、クレヨン、オイルスティック、ペンキと多彩。色とマチエールがいいんだな。肌色というかベージュというか。加えてわずか書かれる字が全体を垢抜けさせる。

June 26, 2015

製図の進捗???

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3年生の製図。来週提出だというのに、というか来週提出だからなのか欠席が多くて参る。進んでいる人は進んでいるが、そうでない人は???

June 25, 2015

建築多様性も大事だな

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本川達雄『生物多様性』中公新書2015は実に建築的に示唆的である。生物は数十億年存続して絶えない。絶えないことが重要だと著者は言う。では生物はどのようなメカニズムで存続してきたか?それを二つの建築、法隆寺と伊勢神宮を例にだし説明する。法隆寺は形を残し、材料も極力残し、機能も残し今に至る。一方伊勢神宮は形を残すが材料は数十年ごとに全部取り替え、機能も残し今に至る。生物の存続はどちらかというと伊勢神宮型。生殖により発生して寿命とともに死ぬ。生殖において材料(細胞)は新たになり、形を残し機能も残す。しかしこの新たになる発生時に実は前とは少し変わる。それは環境が変わっているからそれに適応するように変わるのだと。そうして一つの種は多様な種に生まれ変わり環境に適合する。つまり生物多様性とは存続の可能性を高めることなのだ。よって多様性には価値が有ると著者は言う(科学者は事実を語ることに徹するのが仕事で、価値付をすることは許されないけれどもう大学定年したからいいらしい。ちなみ価値付けをする学問は倫理学なのだそうだ)。
おそらくこの議論はアナロジカルに建築においても正しい。建築多様性には価値がある。それは建築の存続を機能的にも、風土的にも、担保するからである。ローカルな建築群を一掃する再開発は言ってみれば珊瑚礁破壊による生物多様性破壊に等しい建築多様性破壊と言えるのではなかろうか?

June 24, 2015

O脚偏平足用インソール

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この間医者に足を見てもらってから、渋谷のランニングシューズ専門店で足型を計り足に合うシューズを選んでもらい、その後さらに神保町のシューズ専門店で足を見てもらい、それに合うインソールを二つ選んでもらった。それを持っている靴にはめて只野さんに教わった歩き方をしているうちにだいぶ足の痛みが軽減した。今日はクライアントに会うために広尾に行った帰り渋谷を通ったので前行ったシューズ専門店でまた別のインソールを選んでもらった。O脚偏平足用である。これがなかなか良い感じである。人間動けなくなったら終わりなので、、、、

June 23, 2015

濡れて帰ろう

神楽の授業を終えて出てきたら雨。今日は濡れて帰るか。
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June 22, 2015

日本人の意識構造

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NHK放送文化研究所は1973年から5年毎に現代日本人の意識構造調査を行っている。その2013年の調査がまとまって今年2月に出版された。NHK放送文化研究所編『現代日本人の意識構造第八版』NHKブックス2015。調査は●男女と家庭のあり方●政治●国際化、ナショナリズム、宗教●仕事と余暇●日常生活●生き方、生活目標の観点から行われてきた。これらの調査結果を見ると大体予想通りの結果である。
二つだけ意外なことがあった。一つは政治意識の積極性を年代、時代で比べたもの。1973年に比べ2013年はどの年代でも政治に消極的ではあるが、1973年では最も消極的だった未成年層が2013年では最も積極的になっていること。40年間で政治意識を持つ層が逆転してきているようである。いいことである。もう一つは日本に対する自信。この意識は73年から見てくるとバブル期に最高潮に達し、バブル崩壊とともに下落する。しかし2003年くらいからV字上昇するのである。
若い人が政治に積極的で、自国にプライドを持てるというのは結構なことである。

日本人の意識構造

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NHK放送文化研究所は1973年から5年毎に現代日本人の意識構造調査を行っている。その2013年の調査がまとまって今年2月に出版された。NHK放送文化研究所編『現代日本人の意識構造第八版』NHKブックス2015。調査は●男女と家庭のあり方●政治●国際化、ナショナリズム、宗教●仕事と余暇●日常生活●生き方、生活目標の観点から行われてきた。これらの調査結果を見ると大体予想通りの結果である。
二つだけ意外なことがあった。一つは政治意識の積極性を年代、時代で比べたもの。1973年に比べ2013年はどの年代でも政治に消極的ではあるが、1973年では最も消極的だった未成年層が2013年では最も積極的になっていること。40年間で政治意識を持つ層が逆転してきているようである。いいことである。もう一つは日本に対する自信。この意識は73年から見てくるとバブル期に最高潮に達し、バブル崩壊とともに下落する。しかし2003年くらいからV字上昇するのである。
若い人が政治に積極的で、自国にプライドを持てるというのは結構なことである。

June 21, 2015

建築意匠論方法論検討会

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建築意匠論方法論検討会第九回、京大田路さん、東工大奥山さん、工芸大市原さんの四人で議論。建築論なるもののカテゴリーはどう考え得るのかを議論。僕は多くの議論を横軸に形而上⇄形而下、縦軸に制作⇆受容を置いたマトリックスの上に並べた。奥山さんは横方向に方法項目、縦方向に対象項目を置いた表に入れ込んだ。軸の取り方は若干違うが、2人とも論理の多様性を二次元的に捉えている。市原さんもその考え方に賛同。田路さんはややことなる視点から、意匠論のサブジェクトを探し当てることからしようという議論を展開。10月に若い人を少し入れて次の議論をすることとした。

June 20, 2015

Google vs トヨタ

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軽井沢までの車中、泉田良輔『Google vs トヨター「自動運転車」は始まりにすぎない』角川epub選書2014を読む。昨今自動車業界開発ポイントは省エネに加え自動化に重きが置かれている。その理由の一つは、高齢化する社会で車を売るためには若い人の市場より、高齢化して運転を諦める層を再度連れ戻す方が合理的だからである。その時重要なのが安全性である。更に言えば自動化。行き先をインプットすれば運転しなくても到着するビークルが生まれたらかなりのマーケットが現れる。そこで重要なのは情報インフラであり、グーグルはそこに焦点をしぼり、世界一の売り上げを誇るトヨタももちろんそこを模索している。そして都市デザインもそれに合わせて変わると著者は言う。
この考え方は車に乗らないでも住む社会を作ろうとする発想と対立する。恐らくコンパクトシティとオートビークルシティはケースバイケースで選択されるようになるのだろう。。

June 19, 2015

analogy と homology

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植物系統分類学に二つの概念があることを知った(伊藤元己『植物分類学』東京大学出版界2013)一つはhomology(相同性)もう一つはanalogy(相似性)である。この概念の差は、それぞれ二つの別々の植物に似た特徴がありそれがその親に見いだせるものをhomologyと呼び、その親には見出せないものをanalogyと呼ぶのだそうだ。たとえば篠原スクールでその弟子たちの作品を見るならば、伊東豊雄も長谷川逸子も白い抽象的な空間を作る。これは篠原抽象空間に遡れるものでhomologicalな特徴である。一方伊東も長谷川もそれらをわりと柔らかい曲線の中で使っていた(中野本町の家、柿生の住宅)。これはanalogicalな特徴といえるわけである

June 18, 2015

大きくて驚く

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家、事務所、大学と移動するので信州大学時代から、デスクトップコンピューターは持たず、ノートを持ち歩いてきた。それも原因しているのだろうがコンピューターがよく動かなくなった。ハードディスクに振動は禁物なのだろうが、モバイルなのだからそう簡単に止まるなよと言いたくなる。
しかし去年からデーターは90%ドロップボックス化してきたのでもはやノートを持ち歩く必要はない、、、はず、、、ということで研究室に新しいデスクトップ登場。僕がいる時は僕専用。いない時は学生専用。
それにしても10年ぶりでデスクトップの大きな画面見て大きくて驚く。

June 17, 2015

勝浦

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1ヶ月ぶりに勝浦の現場へ。クライアントの車に便乗させていただく。朝方は雨も降りそうだったがほぼ一日快晴。梅雨の切れ目の暑い1日。現場に着く手前の魚料理屋で昼食。カマスの焼き物定食を頼んだら2尾出てきて驚いた。1時に到着。断熱材も入りそれが吸音となり建物内はしーんと静か。外装のタイベックスが貼り終わりレッドシダーを貼り始めていた。この建物は入口を入った所に、天高3.5メートルの壁、天井ピンク色のギャラリーが特徴的。もちろんまだ塗装はされてないが空間は見えて来た。

June 16, 2015

中野グラフィクスの真骨頂

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午前中建築グラフィックスの打ち合わせ。徐々に全貌が見えてきた感がある。卒業設計が始まる前には出したいですね!!午後この本を一緒に作っているグラフィックデザイナーの中野豪雄さんが出展されているグラフィックトライアル2015を見に凸版印刷博物館P&Pギャラリーへ向かう。永井一正さん、高橋正実さん、栁沢和さん、そし中野豪雄さんの4名が凸版のプリンティングディレクターと共同で新たな表現に挑む文字通りのトライアルである。まさに実験的な表現が並び息を飲む作品群である。中野さんの作品は3.11後の世に出回る情報の種類、属性、話題性を色、大きさ、距離を用いて表すもので数学的グラフがアートになったという画期的なものである。中野さんらしい。

June 15, 2015

未だに昼光色が多いのには驚く

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月曜日の授業は夜9時10分に終わる。終わって外に出ると外濠の逆側に最近できた不愛想な高層ビルが二本眼前に聳える。一本はオフィスでもう一本はレジデンス。このレジデンスの方が夜見ると実に愉快。今時ついている高原はLEDだろうが部屋によって色温度が違う。真っ白な昼光色の部屋から電球色の部屋までさまざま。その比率はとても日本っぽいのだが白の方がやや多い感じである。しかも煌々と明るい。日本人は本当に明るいのがお好きである。先日の甲府の現場でも最後にダウンを天井付の照明器具に換えられたけれどタスクアンドアンビエントという概念がどうしても日本人にはなじまないのである。

June 14, 2015

大きいテーブルと小さいテーブル

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午前中残りの原稿修正に集中。終わったーー嬉しい。午後は明後日のミーティングのための資料作り。書斎を抜け出し、誰もいない広間の大きなテーブルの上に資料をずらっと並べて考える。大きなテーブルと広い空間はやはり頭を刺激してくれる。大きな場所と小さな場所を行き交うといいのかもしれない(贅沢だが)。夜マンション理事会。もう5年もやっている理事だが死ぬまでやらなければいけないのだろうか???トホホ。

June 13, 2015

ふっくら見える

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朝から必死で原稿の修正。先週空いた時間に赤入れをして週末までに終えたので今日一気に直そうと必死にやったが6章の前で4時半。あわてて森美術館に行って「シンプルなかたち」展をみる。空飛ぶ絨毯のような宙を舞う布など。シンプルって何?が面白かった。その後配偶者の書を見に国立新美術館へ。5時半までに入らないと、と思って焦って着たが門に着いたのは半を3分くらい回っていた。すると警備員の方に呼び止められたのだが何とかお願いして入れてもらい無事到着。市澤先生もいらしていろいろと説明してくれた。配偶者は桜花賞という賞をとったので「どこが良いのですか」と聞くと3列の書の真ん中の列が少し大きくなっていて全体がふっくら見えるところいいとおっしゃっていた。なるほど確かにそう見える。

June 12, 2015

都心のレアな風景

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朝のジョギングルートの一つに上智グラウンドの周り回遊コースがある。自宅を出て四谷駅を過ぎて上智大学の手前を右折して眼下に上智のグラウンドを見下ろしながら土手の上をニューオータニまで走り(そこを喰違見附と呼ぶ)外濠の上を横切り赤坂離宮の横を四谷駅まで戻るというものである。外濠を横切るところで赤坂見附の方を見ると土手の緑の中にカジマのビルが見え下には弁慶濠(赤坂見附脇のボートに乗れる池)が見えてくる。
この景色は都民でもあまり知られていないのでは。なぜなら、このあたりを歩行者も車もほとんどいないから。JRは学習院初等科のあたりでトンネルに入り四谷駅まで地上に出ない。丸ノ内線は四ツ谷駅の両側ですぐに地下に潜る。高速道路も弁慶濠を過ぎると地下に入る。交通インフラはこのあたりの高低差に飲み込まれて多分このあたりでは一番高い喰違見附あたりではすべて地下を走っている。加えて周囲は赤坂離宮、上智大学の裏側。あえて言えばニュー大谷旧館の玄関近くだが、ちょっとずれているせいかホテル客がウロウロしているのを見ることもない。というわけで都心のレアな風景と思われる一枚である。

June 11, 2015

盗作

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原稿を書きながら、ふと盗作とはどういうことなのだろうかと気になって先日買った今野真二『盗作の言語学――表現のオリジナリティを考える』集英社新書2015をペラペラめくる。人の言葉を使うときには出典を明らかにしなければいけないということは当たり前だが、自分の言葉を使うときにも出典を明らかにしなければいけないと言う。確かに本の一章まるごとどこかに発表した原稿の加筆修正ならそうだろう。しかし大した量ではなく、尚且つ内容はかなり近くてもかなりの部分を書き換えていたらどうなるのだろうか?

June 9, 2015

足首の傾斜

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もちろん老化ということもあるのだが、サッカー、スキーで傷んできた怪我の蓄積は足首をかなり複雑な状態にしている。近所のスポーツ外科医に1年ぶりに見てもらった。前回は座った状態で撮ったレントゲンを立った状態で撮ってもらった。足が傾(かし)いでいると言われ、測るとおよそ10度外側に倒れている。その結果足首の骨とむこうずねの骨が交わるあたりの軟骨が内側だけ極度に磨り減っている。だから足首の内側がいつも痛いのである。今回は6度傾斜のついたインソールを試してみようということになり両方の靴に入れてみることにした。なるべく暖かくして浴槽内でのマッサージも勧められた。マイクロウェーブを当てていきなさいと言われ10分間足を温めた。少し痛みがとれたような気持ちになる。

いい人

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高学歴エリートより、「いい人」の方が仕事ができる場合がよくある。ここでいい人とは挨拶ができて、協調性があり友達が多く、適度な好奇心と、向上心がある人である。高学歴エリートで出世できない人はこの資質がないのだという。(山崎将志『残念なエリート』日経プレミアシリーズ2015)まあ確かにそういう高学歴エリートは前いた会社にも沢山いたなあ。でもいい人はいい人で魅力無いんだけれど。仕事って時に悪い人もいないと面白くない。

June 7, 2015

Barcelona Open Source Urbanism 

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7月20日から2週間、バルセロナのカタルーニャ工科大学(IAAC)にてワークショップを開催する。テーマはオープンソース・アーバニズム。複雑化する都市デザインは今までの枠組みの中で行えるものではないという認識から、様々な職種とのコラボを探る。オープンソースという名はそこからきている。インストラクターは僕を含めて、カタルーニャ工科大学、アムステルダム大学、セントペテルスブルグ大学の建築家、社会学者などなど。参加者も建築、地理、社会学など幅広い学生、社会人を広く募集する。これからの都市を考える新たな挑戦である。参加費は850ユーロと少々お高いが、かなりレベルの高い議論が期待できそうである。社会人を含めて参加者を募るhttp://bosu2015.blogspot.jp/

June 6, 2015

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岡山からの帰路木下斉『稼ぐまちが地方を変える』NHK出版新書2015を読む。町づくりはアセットマネージメントという彼の信念に共感。誰かも言っていたが、シャッター商店街はオーナーの怠慢だというのはあたっている。行政任せのまちづくりは過去の話。加えて思い立ったらやるというのもその通り。You have to do whether you can or not.

国民主権とは

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今日は岡山に大学の用事でやって来たその行きの時間で国分巧一郎『近代政治哲学——自然・主権・行政』ちくま新書2015を読む。人間の自然状態を戦争と言って社会契約論を歌ったのはトマス・ホッブスだが、その概念はスピノザ、ロック、ルソーへ受け継がれたわけである。ルソーは東浩紀の著書で有名になった一般意志なる概念の考案者。面白いのは、市民の全体意志である一般意志は法にはなっても、個別的行政の場では反映されないというあリアルな観察である。そしてそれは現在でも変わらない。自然状態を律するルールが主権となった経緯はあるものの、我々の意志は行政には反映されにくい現状の仕組みを国民主権といえるのか?と言う著者の問題提起に深く同感である。

June 5, 2015

第二の書斎

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午前中学会の著作賞選考委員会第一回。去年もやったので2年目である。任期は2年なので今年で終わりと気楽な気持ちでいたのだが、年長ということで今年の委員長をやることとなってしまった。まあ年3回くらいの座長なので特段のことはないのだが、欠席できないというのが少々プレッシャーである。というわけで今年の著作賞の応募要項はもうすぐでるので是非皆さんこれぞという建築の良い本があったら他薦自薦を問わないので応募してください。3年前に始まり年々応募する本が減少しているので今年はV字回復したいものである。昼ころ田町を出て午後のゼミまでの時間を東京駅丸善にあるカフェで読書をして過ごす。ここは一人でも10人以上座れる大テーブルでパソコンも本も広げられて気持ちいい。僕の第二の書斎。

期待半分不安半分

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理科大大学院製図中間発表。今年から去年までの藤原さん小西さんのチームから竹中さん小西さんに変わり、アルゴリズムと構造という課題でスタート。さてなにが起こるかと不安と期待で見ていたが、これがなかなか面白い。数値と感覚が不思議な交錯をしていてさてこれからどうなるかワクワクする気持ち半分でもどうにもならなくなるかもという不安半分。
後半がんばれ。

June 3, 2015

I`m out of luck today

午前中のフットサル大会は雨で中止。今日の午前中を狙い撃ちするような雨である。9時半の集合時間に研究室にいたのは徹夜の学生たちばかりでバカ正直にやってきたのは僕ぐらい。やることは沢山あるのでそれはそれでいいのだが、がっかり。お昼と午後の会議を終えて、たまる郵便を整理し、メールを打って新たな書類を書いて、次の授業のパワポを作り終え、さあ帰ろうと思ったが、運動着を持ってきたので学内のジムに行ってみた。始めて使うがいいマシンが入っていて20分250キロカロリーを走ってシャワーを浴びる。研究室に戻り、身支度を整え大学を出てしばらくしたところで学生に言い忘れた急用を思い出す。慌てて携帯を探すも今日に限って家に忘れている。公衆電話を探しあてたが電話番号が分からない。カバンの中を引っかきまわし、名刺に行き当たる。東京に戻り、先日四ツ谷駅に放置して持って行かれた自転車を取りに新宿の自転車保管所へ向かう。保管料を払い書類を書いてさあ乗ろうと思ったら鍵を家に忘れてきたことに気づく。
今日はついていない。というかこの1ヶ月くらいついていない。コンピューターが止まり、IPADも止まり私というマシンが機能不全におちいった。悪いことが続くといいことが起こるはずなのだが、、、まだ起こらない。

アーバンルーフ

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東工大3年生製図講評会。都市の公共性を考えながら人の集える場所を作ろうという「アーバンルーフ」という名前の課題。加えて広い空間を作る構造を真剣に考える。構造は金箱さんが徹底指導。さて今年は去年に比べてくらいつく粘っこい学生が多く。面白い案がいろいろあったように思う。吊り構造の金箱賞と折板構造の坂牛賞どちらもRCでやろというところが面白い。

June 2, 2015

建築の規則 英語要約版 やっと完成

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拙著『建築の規則』の英語要約版がやっとできた。作りましょうとある人に言われたのはだいぶ前、英語要約版を作るには日本語要約版を先ず作らねばならず、それが面倒くさくてしばらく放っておいた。しかし外国の建築家に是非作るように勧められて重い腰を上げたのが一年前。作りましょうと言ってくれた方にお願いして始めたのだが、この人が忙しくなってきて全然進まず、フレーズクレーズという会社http://f-craze.com/?cat=11にお願いしてデザインは研究室の佐河君がやってくれた。その印刷が昨日あがった。こんなちっぽけな冊子を作るのにだいぶ時間がかかったけれどまあできて良かった。英語にしてやっと世界に存在するものになる。

June 1, 2015

月曜日はアイドリング

今日はまた一段とやることの多い月曜日である。ゼミをやって、会議をやって、授業をやって、その間に修士に進みたい他大の学生と面談した。終って家に帰る頃にやっと頭が冴えてくるのは毎週同じである。やはり週の初めはアイドリングしているみたいにのろのろである。これが火曜日になるとまた少し調子がよくなり、水木と最高に調子よく原稿書いたり、現場行ったりするわけである。これが週末がまた忙しくなる。そもそも朝早い生活なのに二部の夜生活は矛盾している気もするのだが、まあ仕方ない。それに合わせてうまく生活するしかない。