analogy と homology
植物系統分類学に二つの概念があることを知った(伊藤元己『植物分類学』東京大学出版界2013)一つはhomology(相同性)もう一つはanalogy(相似性)である。この概念の差は、それぞれ二つの別々の植物に似た特徴がありそれがその親に見いだせるものをhomologyと呼び、その親には見出せないものをanalogyと呼ぶのだそうだ。たとえば篠原スクールでその弟子たちの作品を見るならば、伊東豊雄も長谷川逸子も白い抽象的な空間を作る。これは篠原抽象空間に遡れるものでhomologicalな特徴である。一方伊東も長谷川もそれらをわりと柔らかい曲線の中で使っていた(中野本町の家、柿生の住宅)。これはanalogicalな特徴といえるわけである