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レモン展感想

オペラシティギャラリーでホンマタカシを見http://ofda.jp/column/てから新宿でかみさんと会う。連休中は東京から出ない。帰宅して現代思想の五月号をめくる。柄谷行人が「地震と日本」という短文を寄せている。阪神でも今回でも災害後に若者のボランティアが相互扶助的に現れることを指摘。そういう共同体の出現は日本だけではなく世界的に起こってきたことをレベッカ・ソルニットの『災害とユートピア』を引きながら説明している。こういうことは日本的なことだと思っていたので目から鱗である。
夕方明治大学にレモンの卒計展を見に行く。郷田先生とばったり会う。今年は高橋禎一さん、小島さん、山城さん、木下さん、トムヘネガンが審査員で賞を出している。夜審査委員の面々に加え北山さんらとともに近くのレストランで夏のトークインのキックオフミーティング。そこでトムの感想を聞くと、今年は一つの大きな形ではなく、フラグメンタルな形の寄せ集めが多いことを驚いていた。それは今年特優のことなのかと疑問に思ったが、確かに全般的にそんな感じはする。そしてそういうフラグメントに異様な密度感を加えてひたすら積み上げていく作り方が一般的になっている。その密度感はオブジェとしての見ごたえはあるのだが建築的な意味を作り上げているのかどうか、にわかには判断できない。
高橋賞をとった成長する住宅は他のフラグメントとは異なり瞬間的にコンセプトとリアリティが見て取れる。短い時間で判断するならこの作品は評価しやすい。
2軒めで北山さんが我々はもっと建築や都市の在り方について発言をしていかなければいけない。それが我々の責任であることを力説していた。そう思う。

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