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2007年04月27日

第二講お題

第二講は質料としての色である。既に第一講のコメントで色に触れてくれた人もいるように、色は肌理同様表層の重要な情報として肌理と同質である。しかし今日の講義でお話したとおり、色は表層としての表面色以外にも面色や空間色という現れ方をするところが異質である。つまり現象の仕方が多様である。十人十色の字義通り、色は感じ方も、現れ方も、多様である。
一方白無垢のように記号性を持つ場合もある。色の意味が書かれた本も多いが色には様々な意味が付着している。その点ではある種の言語のようでもある。
さて言語においては言葉と意味とは恣意的なつながりしかないとソシュールが言っているが、色においては色の種類と意味には準普遍的つながりがあるように僕は感じる。
そこで今日のお題は「色の持つ準普遍的意味のなぞ」について考察して欲しい。たとえばモダニズムの白は純粋性と講義の最初に言ったが、それは普遍的な関連がありそうで無い。このありそうで無い。あるいは無さそうである。この色の持つ意味の準普遍性について少し考えてみて欲しい。もちろんやはりそれは恣意的であるという結論でも良い。他の事例などどと比較しながら具体的にお願いしたい。

p.s.次の講義予定は5月11日ですがもしかすると休講にするかもしれません。その場合は一週間前までにはこの掲示板に書きますので注意してください。

2007年04月20日

第一講お題

本日のテーマは建築の質料性に関するものとしての「肌理」だった。そして本来近距離で眺めるものとしての肌理の概念を、建築の特性から遠距離に見えるものまで含め拡張した。その上でこの肌理の存在理由について実例を交え考えてみた。アフォーダンスの話からタウという概念を取り出したり、あるいはヴァレリーが指摘するようにものの多様性の表出など考えるヒントを提示した。ところで肌理とは仕上げの表面の文であり、文とは文様の文の字である。つまり装飾と呼ばれるものに限りなく近い概念といえる。その意味で現代建築がこの肌理を重要視するということは装飾という概念を再考しようという態度とも関連すると思われる。
そこで今日の問いだが、肌理とは何故存在するのかあるいは何故必要なのか(あるいは不要なのか)建築だけからだけではなく、たとえば音楽を根拠に語ってくれてもいいし、物理学を根拠に語るのもよし、自分の専門にひきつけながら牽強付会を恐れずユニークな解釈をお待ちする。

2007年04月13日

イントロダクションお題

皆さん今日は朝早くから講義を聞きに来てくれてありがとう。今日の話で興味が湧きそうならまた来週も来てみて下さい。
名簿をみるといろんな人がいます。2年生からm2まで広範囲。そのうえ上級生ほど建築とか美学とか比較的建築意匠に関連しそうな人が多く、下級生ほど建築との関連が希薄な人が多いようです。僕はなるべく誰でもわかるように話します。知っている人にはまどろっこしいかもしれませんが悪しからず。それでもつい専門用語も飛び出るだろうし、ちょっとマニアックなオタク話もするかもしれませんがこちらも悪しからず。分からないことは是非遠慮なく聞いてください。
さて今日のお題。
皆さんは普段は開講されない第一週のしかも一コマめにわざわざ授業に来たわけですから建築というもののどこかに興味があったとこちらでは勝手に推測してます。そこで聞きます。あなたの建築への興味はどういうところにあるのか?いやそう聞かれても今日受講したのは建築に興味があるからではなく建築の設計やっているという人間をちょっと見てみたかったからだということかもしれない。しかしそれも立派に建築への興味です。なんでも結構です。書いてみてください。
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