スティーブ•シャピロ上野俊哉訳『モノたちの宇宙--思弁的実在論とは何か』河出書房2016はメイヤスーを読む前に読む概説書とも言えるが、ホワイトヘッドを思弁的実在論から読み返す本である。昨今の幾つかの名前で呼ばれる哲学的潮流(思弁的実在論、新唯物論、物質指向存在論)に共通するのは、反相関主義、反人間中心主義であると言う。つまり共通の目標は自分の外に出ること、異なるのはその出方だと言う。一体僕らは自分の外にどうやったらでられるのだろうか?ちいさい頃よく相手の気持ちになって何て言われたけれどそれぬは限界がある。しかしそうした自分の殻以上に自分を規定しているのはまさに言葉だという気がする。そう考えると、規定されている自分の外に出るには、違う国の言葉で考えることである。英語か?もう少し勉強してスペイン語か?