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1年の反省

1年の終わりに今年の反省。
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1月に国際交流基金の援助を得て、アルゼンチンの建築家二人を招き理科大でワークショップをした。またセルバンテス文化センターでバルセロナの建築家も加わり日本・アルゼンチン・スペインの3か国の展覧会、シンポジウム、レクチャーを行った。彼らを連れて極寒の京都に行けたのは楽しい思い出。その後二人の建築家が所属するアルゼンチンのパレルモ大学と大学間協定を結ぶことができた。
●国際交流基金の助成は今後とも継続的にもらうようにやることを考えていきたい。一度やり方が分かったものは継続するのがお得な気がする。
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3月末にセントルイスのワシントン大学での篠原一男展に呼ばれシンポジウムに参加した。スチュワート先生や塚本さんも一緒。また現地ではキースクローラックにも会えた。そして何といってもサーリネンのゲートを見ることができたのはこの旅の収穫。
●久々のアメリカだったがネイティブ英語のシンポジウムは本当に冷や汗もの。もっと英語勉強しよう。
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5月に同世代の建築家15名くらいと台湾の竹中工務店による客家センターや伊東さんの台中オペラの工事現場などを見に行った。弾丸ツアーだったけれど修学旅行のようでたまにこういう旅もいいものだと思った。
●億劫がらず出かけていくことが大事。フットワークは軽く。
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6月に上海の篠原一男展の最終日を見に行けた。上海現代美術館の館長さんともお話できて篠原はこの美術館で最初の建築家の展覧会だと説明された。自国の建築家をさておき日本の建築家を展示するのに驚いた。
●中国との関係は継続的に長い目で行うべし。
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8月にバルセロナ、アムステルダム、コペンハーゲンと自転車都市の視察を行った。どの都市でもとにかく自転車に乗り、彼らの自転車をベースとした街を体感した。道の整備を数十年かけて行ってきて初めて成り立つのだと痛感。東京も遅ればせながらそこに取り組まないといけない。コペンハーゲンではロイアルアカデミーでまたオルボーに足を延ばしウッツォンセンターでに自作についてレクチャーをした。フレームとしての建築を多くの人が理解してくれるようになった。
●自分の考えを人に伝える努力を惜しまず、継続していくと伝え方もうまくなるし、そのコツも分かるようになる。何よりも建築家は人に理解してもらえてなんぼのものである。
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12月にはバルセロナから建築家エンリクが来日して理科大でワークショップを行った。テーマは祭り。考えた企画を実際に神楽坂で行った。実行日当日だけ雨が降り天に見放されたが多くの方が来てくれた。建築家の職能について教えさせられるWSだった。
●建築家の職能と祭りとのつながりが最初は僕もよくわからなかった。しかしエンリク曰く都市は多くの人が自由に使える場所であり、その認識を持つために祭りは有効。街の自由(公共性)なくして楽しい都市は実現できないということを体で学んだ。

今年は外国との交流が多い1年だった。残念ながら竣工した建物がないのだが、秋ごろに3つの建物が立て続けに着工した。来年春から夏にかけて3つとも竣工する。また翻訳中の本は夏を目途に、グラフィックの本は秋を目途に、建築の条件は冬を目途に出版できればと思っている。3つの建築と3冊の本。それ以外に6月にバルセロナにワークショップをしに、年末にはまたどなたか海外から建築家を呼んでワークショップを行えればと思っている。
やるべきこと、やった方がいいだろうなあと思うことは年々増えている。なのでいつかパンクするだろうとびびっている。生活スタイルを調整したり、時間を有効に使う方法を考えたりしながら、体力、精神力もよく考えながらいい仕事をなるべく多くしていければと思っている。

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