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野田のセミナーハウスでフーコーを読む

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午後神楽坂で学生と打ち合わせしてから明日の学内セミナーのため野田キャンパスに向かう。途中雨脚が早くなって野田についたらザーザー降りである。今日は野田キャンパスのセミナーハウスに宿泊する予定なのだがこれが正門から一番遠いところにある。がらがらと小さなスーツケースを引きずりながら15分歩いたらズボンもTシャツもびしょびしょである。キャンパスには人っ子一人いなくてゴーストタウンのようで少々怖い。今日は夕飯にありつけないのかと心配したがセミナーハウスについたら弁当が部屋に届いていた。ほっとした。部屋でフーコー佐藤嘉幸訳『ユートピア的身体/ヘテロトピア』水声社(1966)2013を読む。ヘテロトピアはその昔ジャンリュックナンシーの『遠い都市』を解題した時にだいぶ入念に読んだがこれはその新しい訳である。再読すると前回とは違った側面が印象づくそれはユートピア的身体と一緒に読むからであろう。前回よりも権力の問題が鮮明になる。ユートピア的身体では結局人間の身体は権力が刻み込まれていく中で構築されるしかないということであるし、ヘテロトピアとは権力を欺くことで生成すると読めてくる。つまりは人間と言うものが権力に飼いならされる中でその多様性を生き生きと生成させるためにはこの権力構造からの違反しか道はないと読めるのである。極論だが。建築なんていう仕事をしながらその境地に達するのは並大抵のことではない。

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