芸術学研究
モダニズム勉強会では建築というジャンル以外からの日本のモダニズムへの影響関係をさぐろうと試みている。その一つとしては美学、芸術学からの視点である。そこにあるまとまった書として、昭和5年に出版された、美学研究と、芸術学研究がある。これは芸術学研究全4巻の表紙である。なかなかの装丁。フランス綴じ。僕も知らなかったが袋とじになっているものをフランス綴じという。中古なのでほとんどのページはナイフで切られていたが、まだ切られていないページもある。表紙にarchitekturとあるように毎巻建築の論考あるいは翻訳が載っている。さてこの30年代の美学を核とした言説がどれほどリアルな建築にそれほどの影響を及ぼしたのだろうか?