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久しぶりに上海


10時の新幹線で南京から上海に向かう。帰りはコロンビアの建築史准教授Reinholdと2人。彼はケネス・フランプトンの教え子。シンポジウムだと余り話せなかったせいで、2時間近く会話が止まらない。
今アメリカ建築の良い建築は誰が作っているのか?と聞くとgood question と言って言葉を濁す。じゃあ誰が学生に最も影響を与えているのかと聞くとやっぱりレム、あるいはクールハースキッズたち。例えば学生がBjake Inglesなんかすぐ真似るけれどひどいもんだと言う。クールハースの形だけ真似て何も考えてない。
じゃあ日本人では?と聞くとかなりSejima。ローザンヌはどう思うと聞くとOKと言い、ニューヨークの美術館は?と聞いてもただOKというだけなので彼自身はまあso soと言うところなのだろう。
アメリカでは昨日までのようなシンポジウムはよくあるだろうね?と聞くと、あるけれど歴史とデザインを一緒に語ることは少ない、そもそも歴史家とアーキテクトだと求めているモノが違うからねと言う。確かにシンポジウムで建築作っているのは2人くらいしかいなかったので僕なんかは結構away感があったよというと、そうだろうねと言う。でも彼もよくスタジオに呼ばれるけれどなんとなく場違いな感じがあるようだ。
なんて、取りとめの無いことを話しているうちに上海。時速300キロで揺れもまったく感じ無い快適な旅だった。
上海には学生の代わりにWANG教授が迎えてくれて、プドンの絶景レストランで昼食。最近の中国の食事は変わったのか彼のチョイスがソフィストケイトされているのかもう残すことも無い。WANGさんはおそらく僕と同じくらいの歳だが東南大を卒業してスェーデンに留学し、そこで働き計12年、その後コロンビアで学び中国に戻ったとのこと。僕の時代に海外に行く日本人が少なかったのに中国人でこれだけの海外経験をしている人なんて稀有だろうと思いきや、そうでもないのが実は日本人の甘いところ。
昼食後同済大脇のホテルに案内してくれた。何とも素敵なホテル。夕刻食事に連れて行ってくれたがこれも今までの大倉の経験とは大違いでとにかく洗練されているのだが、どちらも大学の施設の一部と聞いて唖然とする。日本の大学は淋しいねというかんじである。
食事同席したもう一人のWANG先生は初めて会うのだが僕の建築のことをいろいろ聞く。そしたら日本で僕のArchitecture as Frameを買ったのだそうだ。ありがたや!!

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