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言葉の体力維持

もう10年くらい前から翻訳の勉強会を続けている。東大の文学部で教えた時の聴講生勉強会がいつしか翻訳チームに変身した。そのチームによる最初の翻訳本がエイドリアン・フォーティー『言葉と建築』である。2006年に鹿島から出版していただいた。去年はジェフリー・スコットの『人間主義の建築』をやはり鹿島からSD選書として出していただいた。
村上春樹は毎日ジョギングをしている。同じように翻訳も欠かさない。肉体と言葉の体力を維持する日課である。僕らも建築の設計をしながら(あるいは他の専門の仕事をしながら)翻訳を続けて言葉の基礎体力を維持しているわけだ(と我々の活動を位置付けている)。
『人間主義の建築』を出して1年したので数ヶ月前から次の本を探り1か月前にちょっと気になる本を出版社に提示した。「それはいいですね出しましょう」と企画が成立したのだが、こちらもまだその本への確信が生まれず、様々な関係本の渉猟をしていた。そこに今日「この本はどうですか」というイギリスでできたての本のテキストがメールされてきた。
これは行ける。出版されたら訳したかった本の一つである。そしてこれは確実に内容が濃いしヴィジュアルも悪くない。そう思って少し検討しようと思っていたらエージェントから他からの引き合いもあるので決断はお早めにとのこと。まあ迷うこともないかな?

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コメント

今回の本は,迷わずいけると思います.

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