日本人はどこまで小さな家に住めるだろうか?
とある人の住宅の土地を見に中央線沿線の不動産屋に行く。いろいろな土地の図を見せてもらい、どうも7000万辺りで土地の形が変るような気がした。何故だろう??
相続のことを考えると子供二人が相続する場合相続税の控除は5000万+相続人×1000万となる。つまり7000万までは相続税がかからない。土地の相続税評価は路線価なので3割目減りすると考えると約1億ぐらいの実勢価格の土地まで無税ということになる。しかしこのくらいの土地持ちは他の資産もある。仮に2000万くらいの資産を持っているとすれば路線価5000万くらいの土地まで無税である。これは実勢価格に直せば約7000万である。
つまり7000万近辺の土地を相続しても相続税がかからず土地を切り売りしないですむのである。しかしそれは売る側の論理であり、買う側の論理としては7000万で土地買ったら一億プロジェクトである。そんな購買力のある人はほんの一握りである。となればこんな土地はディバイドされて売られるが普通である。なんて勝手な理屈を考えた。
今日トウキョウ・メタボライジングをオペラシティで見てきた。塚本氏のビデオ「アーバンヴィレッジ」「コマ―ジデンス」「サブディバーバン」は塚本氏らしいおもろい分析だった。この「サブディバーバン」という概念はまさに上記の相続税が土地を分割していくと言うストーリーである。日本の土地は相続税によってディバイドされ、それによって日本の建築家は狭小住宅の天才になった。
今年の税制改革は相続税の基礎控除額をぐーんと引き下げた。これによって果たしてディバイドは加速されるのだろうか?日本人は更に小さな家に住む能力を磨くのだろうか?