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偉大な建築家は転身する?

高木修『経験のスナップショット』美術出版社2011の中にこんなことが書いてあった。現代芸術の作家は時代との距離の取り方で2分できる。一つは芸術の潮流に乗って浮いたり沈んだりしながら潮流の流れに逆らわないグループ。もう一つは潮位に関係なく常にある高さを保ち時代との距離感を常に保ちぶれないでいるグループである。そう言われるとそう言うことはおよそ表現と言う分野には多かれ少なかれすべてに当てはまるものだと感ずる。どっちがいいかと言うことではない。前者は常にトレンドを追いながら時代にへばりついている。あるいはその時代の一歩先を必死で追う。後者は時代を追わないのだが、しかし時代との正確な距離を測っている。それは自分勝手とは違う。単なるマイウェイでもない。こういうと後者の方が清清しくも思えるが、果たしてこんな態度は可能なのだろうかと思わなくもない。最初の一歩を踏み間違えれば一生浮かばれないではないか?一か八かの賭けのようにも思えるわけである。
そう考えると前者も後者もどうもうまくない。前者は自分が無いようで情けないし、後者は博打のようである。一番いいのは人生に2~3回転身することである。ピカソのような生き方は恐らく芸術家の理想である。まあ偉大な建築家も多かれ少なかれそうである。コルビュジエなどなど、、、

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