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稲荷山でカラマツへのこだわりを勉強する

うまく日程が組めず今日もアズサで塩山へ。9時に現場へ。コンクリートは3階の床まで打ち上がる。8月半ばに着工して4か月半かかって年内上棟。出来高30%台。年明け2カ月で残り60%以上を仕上げるのだから来年はちょっと緊張する。気を張らないと知らぬ間にいろいろなものが出来てしまう。大学が最も忙しい時期だけに少々不安。昼前に現場を出て北河原さんの稲荷山養護学校を見に屋代へ向かう。塩山から中央線で韮崎乗り換え松本。そこから篠ノ井線で篠ノ井乗り換えて屋代という予定。ところが中央線が来ない。乗り換えスケジュールがくるい予定より遅く到着。篠ノ井線の姨捨あたりからこの建物の稲穂色の大きな屋根は何度も見ていたが中に入って見せてもらうのは初めてである。担当だった上原さんに案内していただく。県産材のカラマツの今後の活用を見据えて徹底してその使用にこだわったデザインに脱帽。しかも一般の流通を考え4寸角を基本として使用。必要に応じて抱き合わせ、それでいてデザイン的にスマートに処理されている。またパンチの効いた木のデザインは随所に見られるベニヤの箱に収納された照明ボックスもその一つ。そんなこだわりの中で子供への優しさが随所に見られとても勉強させられた。
見終わったのは5時だがもう真っ暗。冷たい雨に濡れながら長野のマンションへ。風呂につかり体を温め飯尾潤『日本の統治構造』中公新書2007を読む。2007年のサントリー学芸賞を受賞した書である。日本の議院内閣制が本来の機能を果たさず官僚支配になる構造がとても分かりやすく論じられている。

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