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建築はルールの否定→揚棄という歴史だった

午前中はポルトガル関係の資料や地図を読む。午後勉強会Geoffery ScottのThe Architecture of Humanism の2回目の読み合わせ。残りは僕とI君担当の第7章アカデミック・トラディションのみなので我が家で2人粛々と進める。
アカデミック・トラディションとはルネサンス時代に復活する、ウィトルウィウスの数学的比例などの当時の超越的な強い概念を指している。そしてそれに盲目的に従うことが当時の建築ではなく、それはあくまで一つの指針であり、豊かな感性こそがルネサンスの古典主義を作り上げていることを実証しようとしている。つまり概念ではなく直感ということである。
哲学の歴史を振り返れば、超越的な概念の存在(イデア)がギリシアでは探求された。木田元が言うように20世紀にはいって超越的なイデアを下敷きとしない反哲学が生まれ今ではそちらが哲学となっている。建築でも超越的なルールは常に感性で否定(揚棄)されてきた。スコット言うようにルネサンスがそうであり、最後のイデアであったモダニズムの教条も否定(揚棄)された。概念は否定されるためにあるようなものだ。21世紀の教条であるエコロジーは何を生みそれはどう感性で否定(揚棄)されるのだろうか?

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