学会の北陸支部大会
岩室の朝は早い。宿で握り飯を作ってもらい車で弥彦神社に向かう。17世紀の建物で国の重文。神社の裏からロープーウェイが弥彦山の頂上に向けて出ている。頂上からの眺望は圧巻である。南には新潟市、燕市が見え市と市の間は日本の穀倉地帯。緑のカーペットが敷きつめられている。北は日本海と佐渡。この辺りの日本海はエメラルドグリーン。まるで南国の海のようである。山を降り吉田駅から各駅停車に揺られ柏崎を目指す。車窓から見えるのは先程弥彦山の上か見えた緑のカーペットである。柏崎駅からタクシーで新潟工科大学へ。日本建築学会北陸支部大会のシンポジウムが学会長を招いて行われていた。中越沖地震から3年たち「大学は地域に貢献できたのか?」というのがテーマである。実は3年前この地震が起きたまさにその瞬間僕は柏崎にいた。長岡のコンペ(隈さんが勝った)の敷地を学生と見に行く途中だった。その意味でこの地震は印象深い。シンポジウムでは先日お会いした佐賀大の平瀬君の同級生だった田口先生が司会を進めていた。なかなか見事な手綱さばきで。会場の笑いを誘いながら核心にせまる内容だった。4時から北陸建築文化賞の表彰式。審査部会長という立場で業績賞1つと作品賞3つの選評を述べさせていただいた。その後受賞者が受賞作品のプレゼンを行った。直に説明を聞くと書類や現地審査だけでは分からない新たな点に気づき面白いものである。懇親会は失礼して柏崎に戻り東京へ。梅雨明け間際のとても暑い一日だった。