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神話が考える

読みかけの矢作俊彦『悲劇週間』文春文庫2008を読む。たまにこういう何故買ったか思い出せない本というものがある。多分小巻さんに勧められたものだと思うが、何故彼はこの本を勧めたのかが皆目思い出せない。堀口大学を主人公とした歴史小説である。京王線に乗って上北沢に。かみさんの実家に行く。実家と行っても5年前に義父が他界してからこの家は人に貸していたのだが、4月に退去したのでリフォームしようと思い見に行った。丁寧に使ってくれていたようで痛みが少ない。しかし畳と襖紙、障子紙は取り替えざるを得ない。午後帰宅して福嶋亮太『神話が考える』青土社2010を読む。帯に書かれた東浩紀の宣伝文句がすごい「ゼロ年代批評最後の大物新人」の鮮烈なデビュー作。文芸評論はようやく時代に追いついた」である。まだ途中だけれど、著者の言う神話とはひとことで乱暴に言えばネット上の情報提供システムのアルゴリズムのことである。だから神話が考えると言うタイトルは、そうしたアルゴリズムが自律的に動き始めることを示している。ネット上でいろいろなモノが流行り始めるそのメカニズムの内実や、その意味するところを分析する。比較的分かりやすくリアリティを感じるテーマである。

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