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ガンダムと建築

福嶋亮太の『神話を考える』にこんな文章がある。「表現というものは、親密さの親近感を壊すことによって力を得る。たんに見慣れないものはひとの関心をすり吹けるばかりだし、見慣れたものはそれだけでは何も新しい状況を引き起こさない。むしろ、見慣れたものが見慣れないものになることによって、あるいは見慣れないはずのものから慣れ親しんだ何かが生じることによって、ひとはどうしても対象から目が離せなくなってしまう。フロイトはかつて、この種の攪乱に「不気味さ」の感覚の淵源を見た。本書の文脈で言い換えれば、『不気味さ』とは、リンクしていたものといつしかリンクしなくなり、リンクするはずのないものと過剰にリンクすることによって生じる効果である」。これは僕が建築の表現を考える時の基本を期せずして言い当てている。いや僕だけではなく、福嶋が「表現というものは、、、、」という風に一般論として書いている通り、これは建築をやっている人のかなり多くの人が意識無意識を問わず表現の基本に据えていると思う。いやもっと言えば、彫刻でも絵画でもはたまた文章から手芸、料理に至るまで表現の根底にあるものである。この文章が、ガンダムの解説に登場しているところが面白い。アニメも建築も同じである。
お昼に家を出て1時から塩山実施図面の一回目の図面レビューを行う。関係者4人が打合せテーブルに顔を突き合わせる。一般図(平立断)を見終わったら夕方になった。お菓子を買ってきてもらい、コーヒー飲みながら、天伏せ、矩計を終えて21時。建具表を終えたら23時。展開図23枚残っていたがエネルギー切れ。展開は明日に持ち越し。

『フレームとしての建築』南洋堂、アマゾンにて発売中。
http://www.nanyodo.co.jp/php/detail_n.php?SBID=76f5189b&sbcnt=0&pic_list=p&cate=top&book_id=88361728

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