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岡本太郎

朝、昨日思い出した長谷川堯の2冊の新書を本棚に探したら、なんとあった。建築友情400円、建築旅愁430円である。現在の半分の値段。出版年を見るとそれぞれ1977年、1979年。このころの中公新書はビニールのカバーがつき装丁は白井 晟一だった。午前中、昨日届いた鈴木杜機子、千野香織、馬淵晃子編『美術とジェンダー』ブリュッケ1997の中の3つの論考を読む。西洋美術史の中でのジェンダーについて。森田義之の「ルネサンスにおけるジェンダーとセクシュアリティ」は先日のウィグリーのアルベルティによるセクシュアリティの創出という議論を補強する。古典の肉体主義とキリスト教の精神主義の葛藤がルネサンス期に表出されるということのようだ。続いて鈴木杜機子の「ダヴィッド―ジェンダーの記号としての絵画」は革命以降の近代化するヨーロッパにおける家庭における女性の役割が記号化されて絵画化されていく様を描いている。続いてノーマン・ブライソンの「ジェリコ―と『男性性』」はジェリコ―の描くナポレオン兵士たちの装具の過度な男性的表現に国民、国家の力強さへのイマーゴが表れていることを分析している。それぞれの分析はそれぞれとても面白い。しかし僕が今のところ知りたいのは、日本における縄文的と弥生的のような表現の二軸性みたいなものが西欧にもあるかどうかということなのだが、、、、、???続いてやはり先週届いた岡本太郎の『日本の伝統』光文社1956の縄文土器を斜め読む。この本、僕が生まれる前のもの。紙は日焼けして赤茶色にくすんでいる。彼が縄文に興味を抱き始めたのは1952年ころと言う。建築界が伝統論争をするのは遅れて昭和30年代。岡本の影響なのだろうか?
昼ころジムに行きひと汗流してから岡本の影響で、国立博物館に土偶展を見に行く。土偶から『爆発』を感じるだろうか??http://ofda.jp/column/。今日は天気もよく上野は凄い人出であった。いや上野もそうだが、土偶展自体も凄い人である。こんな(なんて言ったら失礼だが)展覧会はがらすきと思いきや、何故か超満員である。事務所に戻り模型を一つ作ってから帰宅。朝読んでいた本のメモなどとり、研究室から来たコンペのスケッチを見る。なるほど、、、、面白くなるかな??

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