公益法人を見直してほしい
2か月ぶりに塩山で打ち合わせ。補助金事業の設計ということもあって、スケジュールが不安定。この手の仕事のこのあまりに理不尽な工程の在り方は一体どうしたものだろうか?午後甲府に移動し新たな住宅の設計の候補地を視察する。計画道路上の現状の土地を収用されるのが新築の理由。候補地は130坪もあり東京で言えばあり得ないような広い土地なのだが、地方に来てこの大きさは決して大きくは見えないから不思議である。土地を見てから甲府の養護施設のクライアントとお茶を飲む。最近の仕訳で明るみに出始めた公益法人の話題となる。厚労省の公益法人に子供に関するものが10近くある。どれもこれも金をかけ過ぎだし役所の天下り理事長は仕事もせずに2千万を超える給与をもらっている。大学の運営交付金が削られるのは甘んじて受けよう。しかしそれなら万とある公益法人のとんでも理事長職を廃止できないものだろうか?それをやらずして大学の給与・ボーナスカット、研究費カットは頷けない。加えてそれに文句しない大学執行部は怠慢ではないだろうか?創立60周年パーティーにお上が来ると喜んでいるようじゃいつまでたっても駅弁大学の地位は向上しない。
帰りの電車の車中綾部恒雄編『文化人類学の15の理論』中公新書1984を読む。15の最初が文化進化論。文化は進化すると言う話は『文化人類学の歴史』でも再三語られる。「進化」という言葉はダーウィンの『種の起源』からの影響と思われがちだが、それは間違いで「進化」を広く伝えたのも「適者生存」という言葉を最初に使ったのも社会学者のハーバート・スペンサーであると言う。建築では進化という言葉はめったに使われないが、よくつかわれる機能も建築より先に人類学で使われたのではないだろうか?結構この学問はいろいろな言葉の宝庫なのかも?