ADHD
朝のアサマで長野に。今日はセミナーと会議。夏休みのど真ん中とあって、会議の出席者が少ない。教授会に至っては建築学科で出席しているのは僕だけである。会議に先立って行われた発達障害セミナーは面白かった。発達障害とは昔なら自閉症とひとことで言われた病気。今では知能の高い自閉症と知能の低い自閉症に分かれ、知能の高い自閉症にはADHD(attention deficit hyper activity disorder)とアスペルガー症候群がある。今日の説明はADHDについてだった。日本語で言うと「注意欠陥多動性障害」。セミナーの先生によると注意欠陥はあるものの、異常な能力を持っている場合があるそうである。そして昨今この手の病を持った学生が結構増えており、今日はそういう学生の指導の仕方が講義された。しかし僕に指導する資格があるのだろうか?先日甲府に打ちあわせに行った時にクライアント(大学教授だが)にスタッフのOさんは「君はアスぺ」「あなたは(ぼくのこと)ADHD」と言われたばっかりである。セミナーの先生によると、学生だけではなく先生も注意せよとのこと。僕のこと????
帰りの電車で山之内靖『マックスウェーバー入門』岩波新書1997を読む。高校を卒業して浪人に突入したころ、我が家に遊びにきた現役法学部合格の友人に親父が酒を飲みながらヴェバーの『プロティスタンティズムの倫理と資本主義の精神』について数時間講義をしたのを思い出す。その講義が実に面白かった。しかし覚えているのは「アメリカで資本主義が発展したのはプロティスタンティズムの勤勉な精神があったからだ」ということだけ。それ以来ヴェーバーなんてまったく関係のない世界で生きてきたのだが、この本を読んで30年以上前のヴェーバーが蘇った。マルクスに遅れること半世紀、経済という客観的指標に対し、倫理という精神的指標に社会変化の要因を見たのは今更ながら新鮮に映る。
事務所に戻り、「蟻vs象」プロジェクトの今日の打ち合わせ内容を聞く。不在中の仕事の進行などについて各担当者と打ち合わせ。