海
午後からA0勉強会。現在2回めの読み合わせを3グループに分けて行っている。僕とI君の担当はイントロとエピローグ。「はじめに」と「おわりに」だから本の全貌がよくわかる。もちろん散々読んできたわけだから、今更というところもあるのだが、この複雑な文章を読み終わりもう一度最初と終わりを読むと全体がまとまって頭に入ってくる。
勉強会後にI君にこの夏旅行した直島や犬島その他の瀬戸内海の島の写真を見せてもらった。すっかりアートの島になっている。犬島の銅精錬所のコンヴァージョンはすばらしい。このあたりで来年から北川フラムの仕掛けで瀬戸内芸術祭が行われると聞く。そこでI君に是非いっしょにやらないかと声を掛ける。海というのが何か惹かれる。山の大学にいるせいか違う環境に行きたいという欲求がそうさせるのだろうか?
帰宅後朝から読み始めている井上章一『伊勢神宮』講談社2009を読む。千木やら勝男木といった独特の棟飾りの発生原因が神話的でなく説明されている。こうした形態の合理的説明の書物は始めてである。実に分かりやすい。もちろんこの著者であるから一般の伊勢神宮論を覆す何かがあるのもまた大いに楽しみである。そういえば伊勢神宮というのも内陸の朝廷が海を向いた始めての場所である。伊勢を考えると日本の海が少し感じられるのかもしれない。