上海も梅雨
午前中早稲田の講義。今日のテーマは倫理性と悪党性、エコロジーという現代の抗えない倫理性は果たして建築史にどう刻まれるのだろうか?終わって飯は食わず東京駅へ。丸善でart forumを買って成田イクスプレスに乗る。Ono yokoが特集されている。Hal fosterの論文も載っているぺらぺらと写真を見ているうちに成田。ターミナルで遅めの昼食。上海へ向かう機中、小山治憲『熊野古道』岩波新書2000を読む。夏に熊野に行きたいと思っている。中世日本で上皇、貴族、女、障害者にいたるまでおよそ貴賎の区別なく、この世のご利益を求め祈りに向かう人々を受け入れた場所に行ってみたくなった。かみさんは弘法大師を求めて高野山まで足を延ばしたいというが、このあたりとんでもなく交通の便が悪そうだ。7時に上海。未だに宇宙服に包まれた検疫官が体温を測りに乗り込んでくる。迎えの車で大倉へ。上海も先週から梅雨だそうだ。湿気が凄い。ホテルで明日の作戦会議。部屋に戻って『現代アートの舞台裏』を読み終える。「批評家がディーラーのディーラーがコレクターの先導役を務めていた時代は終り、今ではコレクターがディーラーのディーラーが批評家の先導役を務めている」という文章が面白かった。建築の状況もかなりこれに近い。