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羊・ヤンキ-

今日はひょんなことから信大繊維学部の農場で羊の毛を刈ることになった。上田のキャンパスから少し離れた景色の素晴らしい山裾にこの農場はある。因みに農場の隣には伊東さんの設計した大田区の保養所がある。長野の中でも有数の美しいランドスケープである。30名くらいが5チームに分かれて羊の毛を刈る。大型のバリカンで20センチくらいに伸びた毛を刈り取るのだが、バリカンの角度を間違えると皮膚を傷つけてしまう。そのためにヨードチンキも用意されている。刈り方が上手ならば羊も安心して静かにしている。そうするとまた上手に刈れる。けがをさせると羊も不安で暴れる。悪循環である。実はこの毛刈りは小諸に移転を計画する会社の社長が企画したもの。終わって社長の話をいろいろ聞く。そして現在移転を検討中の敷地へ車で案内してもらった。ほー長野にもいろいろな場所があるものだと感心した。
大学に戻り難波功士『ヤンキー進化論』光文社新書2009を読む。この本ではヤンキーとは階層が低く見られ、性的役割については保守的で、自国や地元を志向するものと定義されている。もちろんツッパリであるというのが先ずは根底にある。それにしても結構定義の幅が広い。しかしこの幅の広さがヤンキーが絶えない理由だと書いてある。ゼミで90年代論をやっているが、ヤンキー文化は少なからずこの時代にも影響を及ぼしている。たとえばVシネマなんて言うものはヤンキー文化の落とし子であろうし、チーマー現象も暴走族の違う形の現れだと説明されている。しかしいつの時代にでも悪がきは棲息するだろうし、その中には性的にコンサバでナショナルな奴らはいるのでは(あくまで勝手な想像だが)、であるなら、それらを全部ヤンキーと呼んでしまうと有史以来どこにでもヤンキーは生きていたのではと思えてしまいそうだが。
それにしてもこの本を読みながらyou tubeで懐かしい暴走族の映像を見ていたら、アフロの髪の毛が羊に見えてきてしまった。

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