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自転車

バスに揺られて長野に向かう。快晴の関越で車窓からの景色をじっくり見たのは初めて。いつも夜だったり雨だったり。しかも新幹線とはルートが違い険しい山の間を通り抜けていく。この景色はなかなか見ごたえがある。
大学に着くと学生部屋に呼ばれた。何やら異様な雰囲気である。入ると研究室の学生がほぼ全員こちらを向いている。普段の恨みを果たすということか?と思う間もなく正面に自転車が置いてあることに気付く。ん?研究室に自転車?と思う間もなく「おめでとうございます」という言葉。誕生日プレゼントというわけである。
「まじか?」と思わず照れ隠しの言葉。さてこのあまりに嬉しい事態にどう対処したらいいものやら?とっさにいろいろな思考が頭を駆け巡る。
一体教師が学生から金品に相当する物を受け取ってよいのだろうか?もしこれによって教師が学生に利益供与した場合これは立派な贈収賄罪にならないのだろうか?やはりこれは受け取ってはいけないのではなかろうか?と思ったがやはりそんな堅苦しいことを考えるアホはおらんと思ってその考えは頭をもたげた。次にこのことが世に知られるとまずいことになるのではなかろうか?と不安になった。特に友人である某大学の某などにまかり間違っても知られると、あいつは全く持って学生に人気がないから嫉妬してどこかに告知されるかもしれない、家族に知られると、妬まれてご飯を作ってもらえないかもしれない。などと思ったものの喜びを抑えきれず、こうしてブログに書いてしまった。次に昔買った自転車が思い出された。僕が成人以降に買った最初の自転車である黄色いマウンテンバイクは歌舞伎町に飲みに行った時盗まれた。もちろん鍵はしっかりしていたのだが。そして仕方なく無印良品のマウンテバイクを買ったら盗まれた自転車は大久保で見つかった。無印は友達に安く売った。長野で買った無印良品のママチャリはキャンパス内で盗まれた。出てくるだろうと次を買わないでいたら予想通り見つかった。さて2度あることは3度ある。これも同じ運命を辿るかもしれない。やはり油性マジック白でしっかりと住所と名前を書くべきか?ついでにくれた学生全員に名前を書いてもらおうか?と思ったがせっかくの黒光りしている美しい姿に疵をつけてはいけないと思いこの計画は半年くらいたって輝きが薄れた頃に行うこととした。
興奮冷めやらぬ午後、講義とゼミ。今日は仲正昌樹の『現代思想入門』を読む。ビギナー本をゼミで使うなんてとお叱りを受けそうだが門外漢が、ある知識の全貌に触れるには仕方ない。前回の西洋哲学史とあわせてとりあえず、大きな流れがつかめたのでは。今日は早めに帰宅して恩田陸『ねじの回転』という小説を読む。これは一昨日娘から「これ読んでみて」と渡された本。時たま、これどう?と渡されるのだが、なかなかストーリーの好みは異なるものだ。正直僕には難解なものが多い。しかしまた違った世界が開けることもあり面白い。近いけれども遠いと言う意味で僕にとって娘は興味深い他者である。

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