« ガイダンス | メイン | アアルト »

美味しいコーヒー

6時台のアサマに乗る。晴天だが早朝の長野はダウンを着ても未だ寒い。車中昨晩遅く届いたメールへの返信。社内販売のコーヒーを飲む。魔法瓶に入ったコーヒーの割に、300円は高いといつも思うのだが飲むと値段のことは忘れるし、ぬるくて不味いと感じたことは無い。車中岩崎稔、上野千鶴子、北田暁大、小森陽一、成田龍一編著『戦後日本スタディーズ③80・90年代』紀伊国屋書店2008を読み始める。内容はこのメンバーだが、政治的なものが多い。レーガン就任(81年)に始まるネオリベラルな流れが世界を包み込み、そして冷戦構造の崩壊がそれに拍車をかけた。こうした世界の一体化が80~90年代の先ずは世界的な事件なのだと思う。この時代は僕にとっては大学入学(79年)、社会人(86年)、そして社会人をやめる(98年)という、大人になってからの一区切りの20年間と言える。当時同じ世界の中で起こっていたことを振り返って歴史として眺めてみると、博物館の展示品をみるような客観的視線が芽生えるのが面白い。ゼミではこの本の次に「studio voice2006/12」90年代カルチャー特集を読む予定。世界的な政治の流れに加えにドメスティックには一般文化も建築も90年代は新たな時代でありかつ終わる時代でもあった。早朝事務所でT君と打ち合わせ、朝しか時間の余裕がないクライアントから電話、電話。そう言えばこれから始まるかもしれない仕事のクライアントである女性社長さんのメールも毎度必ず、23時台か6時台であるのが凄まじい。昼に行きつけのトンカツ屋に行くとばったり貝島父と会う。大京町に住む父君はふらり荒木町まで足を伸ばすとのこと。トンカツ屋で新宿区の景観ガイドラインをもらう。早稲田と東大と工学院の共同編纂のこのブックレットは実によくできており、新宿区を10地域に分割して、それぞれ地形、歴史、緑の観点からタイポロジー化しつつ、その味わい方が書かれている。ブックレットデザインはいま一つだが、切り口は明快。今度の小諸プロジェクトの参考にすべく、要点を抜粋して、学生にメール。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://ofda.jp/lab/mt/mt-tb.cgi/4124

コメントを投稿