arts & architecture
午前中修論発表練習を聞く。卒論発表練習より下手。話す量が倍あるし、内容も高度ではあるが、もうちっと練習しないとまずいんじゃないか?午後はドクターの公聴会。集成材のクリープについての発表があった。その中に集成材梁とコンクリートスラブによる合成梁という考え方があって面白かった。これはヨーロッパでは普通に使われている工法なのだそうだが日本ではまだ合成強度は認められていないようで残念である。木造の最大の欠点は層間の音問題だと思っているのでこうした工法は是非実用化していきたいものである。帰りの電車で谷川さんの本を読み続ける、マグリットとグリーンバーグの章はなかなか機知に富む。そもそも絵画をキャンバスと絵の具に還元し、絵画の自己言及性にその本質を見たグリーンバーグにとってマグリットなど絵画に値しないのだろう。しかし窓枠のようなイーゼルの中に空が描かれたキャンバスが部屋の片隅に置かれた≪人間の条件≫は一体どう見たらよいのか?と谷川は問う。それは窓から見える空なのか?空が描かれたキャンバスなのか?その意味でこれは表象による自己言及性を持つとまとめるのである。もちろんそんことをグリーンバーグが言っていたわけではないのだが、シュルレアリスムをこう読み込んで悪いこともあるまい。
東京駅で丸善に行ってボールペンの芯を代えてもらおうとしたらその場でボールペンが壊れた。ショック。こんなこともあるものだ。そのまま修理。洋書コーナーに行ったら、あのロサンゼルスの有名な雑誌arts&architecture(エンテンザによってケーススタディハウスが生まれたあの雑誌である)の復刻版が10年分10万円で売っていた。今後残りの10年分も出版予定だとか。世界限定1000部。これは買っとくべきか?研究室に置いておけば修士論文のひとつやふたつここから書けそうだし、英語が使えない信大の学生の特訓にもなりそうだが。