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CCTV隣接タワー炎上

CCTV敷地のの高層棟が一晩で焼け落ちた。原因は旧正月後15日の元宵節を祝う爆竹だとか?本当?爆竹が引火した程度で159メートル30階建ての超高層ビルが焼け落ちるだろうか?確かに建設中だから消火設備が作動しないとか、防火区画の設備が動かないということはあるだろうが、それにしても、、、、。今中国で工事を進めている我々は地元の設計院を通して中国の建築レギュレーション正確ではないが体感している。その感触からすると今回の事件はあり得ることだ。僕らの受けている法的規制がどの省においても、どのようなビルディングタイプにも当てはまるとは思わないが、それでも日本との差を示すものにはなる。その感触のなかで一番の驚きは防火区画が甘いこと。鉄扉の防火ドアという概念がない。避難階段のドアが平気で木ドアである。僕らの建物は2階建ての工場だから避難階段はないけれど、クライアントのオフィスの入る建物は高層ビル。ここに設置される避難階段の区画扉が木である。加えて吹き抜けに防火シャッターがない。そして2番目に驚くのは不燃材料の甘さ。日本ならある規模以上になれば木の無垢材など使うとスプリンクラーが必要だし、もっと大きくなれば内装不燃は当然だ。しかるに中国ではそういう規制を感じない。内装に木は使いたい放題である。今回の高層ビルもマンダリンホテルが入る予定だった。となるとふんだんに木が使われているとみて間違いない。それにロビーの吹き抜けも当然のこと。いや下手をするとマンダリンだから建物を貫通する吹き抜けがあったかもしれない。そこに防火区画が無くて不燃材が使われてなければ煙突に薪をくべるがごとくである。
これはあくまで憶測である。真実はいずれ明らかになるのだろうが、設計者が一流でもレギュレーションが悪ければこうなる。国をあげて危機管理考え直さないとだめということか?

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