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デフォルトは女

午前中須坂に出かけ蔵の町並みキャンパス運動の推進協議会に出席。製図第二の敷地は須坂市にしてあり、その優秀作品も展示されている。須坂の蕎麦やで昼を食べる。美味しい。同僚のy先生はいい店をいろいろ知っている。午後研究室に戻り、雑用に追いまくられながら、4年の梗概チェック。昨日送った原稿を読みなおし、やはり直したいところが出てきたので再送。コンペの打ち合わせ、ストローでできた模型が面白い。新しい仕事の話が事務所から送られてくる。青山の事務所2層分1000㎡のリノベーション。つまらないと思いきや送られてきた図面をみて腰を抜かした。オフィスビルの9階と10階なのだが、10階フロアに10メートル角の吹き抜けが二カ所あり螺旋階段がついているのだ。こうした作りはまあ貸しビルでは考えにくい。いや本社ビルだってこんな上層階でこんな吹き抜けとらないでしょう。区画が面倒だし。まあ話を持ってきた人と今日は話ができないので細かいことは明日だが、とりあえず日建の同僚でリノヴェーションのプロがいるので電話する。一体設計料はいくらもらうものか?設計期間はどのくらいみるのか?施工期間はどのくらいかかるのか?工事費はいかほどか?教えてもらう。流石やり慣れている人は何でも知っている。
終わってそそくさと駅へ。今日はバスで帰る。車中福岡伸一『できそこないの男たち』光文社新書2008を読む。福岡氏は『生物と無生物のあいだ』の著者である。男を作る染色体遺伝子発見の歴史。これはなかなか根気がいる読み物だが、生物嫌いの(というか生物の点が悪かった)僕でも面白い。彼は言う。生物学的発見の手に汗握るドラマチックなストリーを全部捨象した結果を羅列したのが学校の生物だと言う。まったくその通りである。彼の巧みな話術で仕立て上げられた生物の話は推理小説のごとし。ところで、生物学的に男女のデフォルトは女なのだそうだ。男は間違ってできてしまったもの。だからこのタイトルなのである。

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