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bob

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午前中事務所で打ち合わせ。このところ、入試、卒論、修論、に追いかけられ、平日事務所にいられず。土曜日打ち合わせ。週末はなんとなく皆ゆったりしていて(僕だけの問題?)時間を気にせず考えることができて気持ちがいい。
打ち合わせ後、東京都現代美術館で川俣正を見る。ちょっと期待して言ったのだが、それほどでもなかった(内容はコラムに書きましたhttp://ofda.jp/column/)。
帰路神保町で降り古本屋をぶらつく。三省堂で身体論の3巻セットの叢書を買う。身体論は恐らく概念的な話を幾ら読んでも聞いても身につかない。もっと具体的な局面を実感として感じ取れないと理解できない。この本には身体の訓練とかコミュニケーションなど、それぞれの分野の専門家が実験や、フィールド観察に則って書いているようである。三省堂から数軒となりの、リニューアルした南洋堂へ行く。これが月造さんの仕事か。なかなか綺麗。三階の洋書売り場で素的な本を発見。Claessonと Kovistoと Runeという北欧の3人組の作品集。出版社はBirkhauser。A4より一回り小さい白い布装丁.。ロゴが黒くシンプルで2冊組。一冊はプロダクトデザインで一冊は建築作品。写真がとてもよい。衝動買い。帰宅するとナカニシヤ出版から本が届いている。自分の本がもうできたのかと思って驚いたが、さにあらず。小田部さんからの謹呈本であった。坂部恵・佐藤康邦編『カント哲学のアクチュアリティー』ナカニシヤ出版2008である。カントと聞いて先日ふと読み返した『純粋理性批判』における思想のカテゴリーを思い出した。量・質・関係・様相というこのカテゴリーが今までよく分からなかったのだが、結局これらは人間がものから直感として空間と時間の座標にかかわるものを受け取り、それを思考し規定結合するアイテムであるということが分かってきた。つまりカントに言わせれば人間は現象界の物をこの4つのアイテムで思考するということである。なるほどこれは建築設計とは質と量と関係を考えることであるという僕の論考の前提と同じである。もっと言えばカントは様相も考えざるを得ないよ、といっているわけだ。そしてそれは原広司が書いている。うーん僕が一生懸命考えていることが時代遅れなのか、カントがまだアクチュアルなのか??
昨日事務所に届いていた韓国のインテリア、建築雑誌『bob』をまだゆっくり読んでいないのだが、40ページを使ったofda全体の紹介である。インタビューでofdaはどんな組織かと聞かれて、「複雑系のサンタフェ研究所のようなもの」と格好つけて返事をしたら、最初のページになにやらそんなことが書かれていて気恥ずかしい。

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