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フィレンツェも40度近い気がする

昨日までの運動靴ではなく、革靴を履いて出たのが運の尽き。夕刻にはまるで亀のように歩いて宿に戻った。フィレンツェはタクシー乗り場が見つからない。狭い街だから元気ならタクシーが要らないとも言えるのだが、昔から足の裏が弱い僕には長く歩くのはこたえる。
この街ではドゥモ、ストロッツィ宮、ピッティ宮、洗礼堂が撮影のノルマ。大きな建物がひしめき合って建っているこの街では撮影のためのひきがなかなか取れない。GRの広角は大きな画角でひきが無くともたいていの建物は入るのだが、縦線が大きく歪むのは言うまでも無い。
撮影は行き当たりばったり。美術館のはしごの途中に現れるだろうと楽観的である。朝一でバルジェロにてブルネレスキとギベルティの洗礼堂の扉彫刻のコンペ案を見る。本物よりも全然小さい。ミケランジェロのバッカスは酔っ払いの目をしている。ブルータスは未完。ウフッツィでは余りに多くのものを見すぎてしまった。ボッティチェリはもちろんすごいのだが、それだけではない。ロマネスクのチマブーエ、ドウッチョ、ゴシックのジョット、この3人の金色が印象的である。ボッティチェリとその先生であるフィッリッポ・リッピはそっくり。ダヴィンチの受胎告知はひどく小さく感じられた。
午後ピッティ宮のパラティーナ美術館でラファエロをたっぷり見る。ラファエロは絵が上手い。ここにはヴネツィア派ジョルジョーネ、ティツィアーノ、ティントレット、も数多くある。そしてタクシーを捕まえ北上。サンマルコ美術館で念願のフラアンジェリコの受胎告知を見て南下してブルネレスキのサンロレンツォ宮に入り、ドゥモ、洗礼堂、そしてストロッツィ宮を見て宿に戻る。足が痛いのと気温の高さにはほとほと参る。東京はコンクリートジャングルだがイタリアはストーンジャングル。街は巨大な輻射暖房機である。

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