80年代論
大学の仕事始めである。工学部長の挨拶を聞く。去年はこの会には出席しなかったので、新年挨拶を聞くのは始めてである。その昔日建で社長挨拶を聞いたことを思い出す。若い頃はこの手の挨拶を聞くのは苦手だったし、そもそも面白くないし、興味も無かったのだが、ある時期から結構いいことを言っていると思うようになった(年嵩を増して社長の言わんとすることが理解可能になったということなのだろうが)。それ以来、この手の挨拶は興味深いし身に沁みることが多い。今日の話もすっと腑に落ちる内容であった。
昨日から読み始めた原宏之『バブル文化論』慶応大学出版会2006が面白い。バブル真っ只中を生きた僕のような人間にとっては、最も身近で肌身で感じられる話である。やっと80年代も語られる時期に来た。以前にも紹介した宮沢章夫の『80年代地下文化論講義』等と共にこれからますますこの手の分析は増えていくであろう。ただ僕としてはこれに続く90年代にも分析の手を伸ばして欲しいと願うところだが。