コンテキスト作り
昨日の情報の続きである。差異を生む差異が情報である。というのは建築の設計にとてもよくあてはまる。クライアントが差異と感じて始めて情報となるのだが、多くの建築家はそこまで行かない(クラインとが分からない)差異を一生懸命作って終わるのである。どうしてそういう悲しい状況が生まれるかというと三つの理由がある。一つはクライアントが鈍い場合。二つ目は建築家が盲目な場合。三つ目はこれが一番多いのだが、クライアントが差異を感じ取るコンテキストがない場合である。およそコンテキストとは教育と先入見で生まれるのであり、建築のそうした教育は一生に一度建築家に出会うまではあり得ないしそれ故先入見の発生の余地はないのである。それ故僕等は一生懸命いろいろとコンテキストを作る。多分コンテキストを複雑に作り続けるのが僕等の仕事なのかもしれない。それなしには仕事を進めることが不可能なのだから。