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2007年06月 アーカイブ

2007年06月04日

第七講お題

本日の講義は歴史。歴史研究室の諸君にいろいろ質問したかったが、残念ながら調査欠席が多かった。今日のテーマで重要なのは歴史の二つの解釈である。1つは歴史主義といわれれる、歴史との継続性あるいは歴史の模倣をもって歴史を尊重する態度。二つ目はその時代の時代性を刻印することにより歴史を尊重する態度である。そこできょうのお題である。あなたにとって歴史から学ぶとはどちらに近いかそしてそれはなぜか。完結にしかし説得力のある回答を期待する。評者は忘れずに金曜日までに記入せよ。

2007年06月11日

第8講お題

私は建築の設計をしながらそのクライアントやその使用者の記憶を蘇らせたいと思ったことは実はない。あれだけ授業でその重要性を言っておきながら。そんなものを頼りにせずに建築を作れないかと思ってきたところがある。やはり何じゃかんじゃ言ってもモダニストなのだろうか?
それは授業の最初にも言ったのだがそんなあやふやなものを頼りに建築を作れないと思っているからかもしれない。しかし一方で建築は建築家の意思が伝わるものだとも思っていない。それほど楽天家でもない。それでは一体僕は何を頼りに建築を作っているのだろうかと考えてしま時がある。その内容は長くなるのでここでは語らないが、さて、皆は建築に記憶をこめることが可能だと思うか?そしてそれはどうしてか?noと答える人はそれでは人が建築から受け取るものは何かということを含めてその理由を答えて欲しい。

2007年06月19日

第九講お題

本日のテーマは自然である。自然はプラトンの解釈に始まり現代でも息づいている。そして未来永劫建築から自然と言うテーマが消えることは無いであろう。さて今日の質問である。「自然を建築の根源的テーマとしてその主軸に据えることの妥当性を自然をどのような意味で使用しているかを明示した上で論ぜよ」。尚自然を環境という意味で使用してはならない。その理由は今日環境と建築の関係を考えることは基本でありその倫理的な妥当性は明白であるからだ。つまり今日のお題のポイントはあなたの自然解釈でありその妥当性ということになろう。また今日のテーマはかなり個人差が出てくるであろうが、文章の書き方として前回注意したように、文章の平坦性を回避する意味でも、転回することを心がけて欲しい。それでは個人個人の発想の豊かさを持って僕がわくわくするような文章を期待する。

2007年06月25日

第十講お題

今日はテーマが二つ。オーダーと簡潔性である。今日は実に重要な話をした。オーダー(秩序)という概念はプラトンのイデアに始まる個物の概念=デザインが制作の段階において個物に変換されるときに登場する。そして特に近代ではその変換の中に機械が必然的に介在する。そのときこの秩序概念は簡潔性を呼び込むのである。そして重要なのはその時代の制作の論理がその時代の秩序概念を決定していくという点である。モダニズムは上記の通り機械の論理が簡潔性を招来するのだが例えばゴシックの時代にはそんなことはない。神に導かれた高度を作る石積みの論理が秩序を作っていたと言えるであろう。そうした時代の認識をエピステーメーと呼びフーコーがその事実を明らかにしたわけである。さて授業の補足はこのくらいにして。今日の質問は少し建築を離れてみよう。君たちの身の回りに存在する秩序を提示して欲しいそしてその秩序が時代が異なれば通用しないものであることを示すことで秩序概念は恒久的な真理ではないことを示して欲しい。。

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