さて、今日の話はフレキシビリティ。『言葉と建築』では柔軟性と訳したがどうもあまりいい訳ではなかったと反省。しかしそれに代わる言葉も見つからない。この内容の現代的意味で言えば、コールハースが使うredundancy(余剰、過剰)とか僕の言い方ではcapaciousness(包容力のあること)等の言葉の方が内容をを正確に言い当てている。
さてグロピウスが言うようにこの概念の登場とともに建築家の設計は単に竣工時の建築を設計するだけではなく、100年後の建築を設計するところまでその射程は延びてしまった。これは結構面倒くさいことである。100年後の建築など、いや社会など予言できない。自分の死んだ後のことまでどうやって責任をとれようか?しかし建築家はそれを期待されることになってしまった。そこで「あなたは100年建築をどういうコンセプトで設計するか」これが今日のお題である。800字以内で答えよ。