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2005年10月28日

第四項 お題

フレキシビリティはモダニズムの公理だった。何故だろう?それまでの建築は頑強な石造りで柱もいっぱい建っていて、壁も取っ払えないようなものだったのに。なんで急にフレキシビリティなんて言うようになったのだろうか?それは一つに構造の革命で鉄筋コンクリートや鉄骨が使えるようになって、頑強な壁や柱が無くとも建築が作れるようになったからであり、二つ目は時代の変化のスピードが急速に早まったために変化への対応が可能なようにしておこうというリスクマネージメントを考えたからである。
さて今日のお題だが、柔軟であることは一般に価値の高いものとして認識されるケースが多い。しかし本当だろうか?と疑ってみよう。柔軟であることによって価値が下がるケースがないだろうか?あるいは柔軟と思っていること(たとえば無柱空間)は本当に柔軟だろうか?既成の価値を疑ってあなたなりの卓見を記して欲しい。今回は少し難しい。締め切りは一日延ばして土曜の6時とする。

2005年10月19日

第三講お題

坂牛
今日の話はちょっと複雑だったけどわかりましたか?
デザインという言葉には①観念(設計)と②物(設計されたもの)という二つの意味があり、そこに2対の歴史がかぶってきている。一つはⅰ線(形・本質)とⅱ色(質料)という歴史、もう一つはⅰ自由学芸とⅱ熟練技術という歴史である。①観念はⅰ線、本質あるいは自由学芸への欲望の歴史の上にあり②物はⅱ色、質料、熟練技術の歴史の上にあるのである。つまりデザインということばの二つの意味が、建築ひいては美術史のきわめて本質的は2面性を象徴しているということなのであった。

さてそこで今日のお題であるがずばり直球。絵でも建築でもいい、線と色、形と素材、どちらが重要だと思うか、その理由を付して800字程度で答えよ。

2005年10月12日

第二講:コンテクストへのお題

今日の講義のポイント。コンテクストにはアーネスト・ロジャースが言うように(彼の使った言葉はプレジステンス・アンビアンターリだが)過去の記憶があり、コリン・ローが言うような周囲の形がある。また僕がガエハウスを分析したように法律なんていうものだってあるのだ。さて一方コリン・ローがコンテクストという言葉を借りてきた文学においては、ニュークリティシズムの中で、それは読者、作者の背景として存在した。作者の背景という意味ではロジャースの見るものの記憶がこれに近い。またつい最近ではこんなコンテクストなんて「くそくらえ」と言ったコールハースなんていう輩もいる。

さて今日のお題だが「君にとってコンテクストは何か、どのくらい重要であり、そしてそれは君が建築を作る上であるいは体感する上でどの程度の意味を持つものか?あるいはどのように使える道具となるのか?」約800字程度書いてみてください。金曜日の6時まで。
それでは。

2005年10月05日

今日のお題

さて一回目のコメント、皆さんリラックスして書いてください、モノサシの方は誰も書かないのでどうしたのでしょうか?気楽に気楽に。
今日のお題は「僕は建築にこう語りかけられた」という経験を何でもいいから書いてみよう。真っ暗な夜道の正面にいきなり霊のように立ち上がった黒い塊。その塊はあたかも○○のように、、、、というような調子で。
それでは楽しみにしています。提出は金曜日の6時までにお願いします。

2005年10月04日

この講義の主旨と進め方

いきなりもう一つの私の講義の話ですが、「建築のモノサシ」は学部生用とはいうもののとても高度な内容を扱っています。ですから院生も是非モノサシの授業を受けることを勧めます。一方言葉と建築は現在翻訳中のAdrianForty Words and Buidingsを教科書として、そのpart2に登場する言葉を解説していくものです。言葉が建築にとってどれほど重要なものであるかおいおい説明していきたいと思います。
さてこの授業では15回の最初はイントロ件第1講のcharacterの説明を行いますが、2講めからは担当を決めてそこに登場する建築家一人にスポットをあてて毎回20分程度の発表をしてもらいます。(powerpointで準備すること)。
授業評価は
ⅰ出席点(10回以上の出席がミニマム)
ⅱ発表点
ⅲ毎回レポートをホームページ上に書いてもらいます。(10回以上の提出がミニマム)

以上の総合計で判断します。