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サントリー美術館

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サントリー美術館で広重を見た。五十三次はあまりに有名だが、隅田川近辺での花見や料亭の中での宴会風景を描いたものがある。その1つに「両国柳橋河内屋」という作品がある。河内屋なる料亭の中の芸者と客が隅田川を見ながら酒を飲む一コマである。外には隅田川沿いに連なる建物が見えるのだが、驚いたことにそれらは1点透視で描かれている。確かに浮世絵の中にはおぼろげに遠近法を感じるものはある。それは単純に遠くのものは小さく描かれていたり、近景、中継、遠景が構図として作られている。しかし消失点に向かってパースラインがしっかりと引かれた浮世絵を見たのは初めてでちょっとビックリした。江戸時代も後期になると西洋絵画の影響が出始めると言うことなのだろうか?
この展覧会はサントリーのCIを形成する「水」に焦点をあてた、「水と生きる」と称した展覧会である。水に関連するサントリーの収蔵品の一部が展示されているのであろう。浮世絵の次に見たかったのは薩摩切子である。滅多に見られないと言うことらしい。私の拙い知識では、江戸切子に比べ薩摩切子は肉厚である。だからカットがとても深く重厚である。一見の価値あり。

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