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武士道も茶の本もナショナリズム?

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中野明、大久保喬樹『ナナメ読み日本文化論』朝日新聞出版社2015をナナメ読みしてなるほどと頷いた。第一章に登場するのは日本文化を世界に発信した三大名著として三冊紹介されている。最初は新渡戸稲造の『武士道』、岡倉天心の『茶の本』、そしてこれは読んだことが無かったが内村鑑三の『代表的日本人』である。これら著者の生まれたのは
新渡戸1862年
岡倉1863年
内村1861年
つまり同世代の人たちであり、
それぞれの本の出版年は
武士道1900年
茶の本1906年
代表的日本人1908年
この年代は日本が日清戦争、日露戦争に勝利し国力が増強され日本に自信がみなぎる時期である。そして自国が単に力だけでは無く精神的に文化的にも西欧に引けを取らない存在であることを主張するナショナリズムに同世代の三人は後押しされたのだと記されていた。伝統はナショナリズムで美化されるものである。昔は素晴らしかったという話の半分は誇張。と誰かが言っていた。

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