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僕に決定的な影響を与えた一冊

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午後から大学院推薦希望者と面接をして大学院で何を学びたいかなどを聞いた。その後輪読。4年ぶりに読む和田伸一郎さんの『存在論的メディア論』。最初に読んだのは10年以上前でこれを読んでそれまで作ってきたもの、その時作っているものについての考えが言語化された。それほど私とってはその時の思考と波長が合うものだった。
ゼミで3度目くらいになるこの本の学生の説明と議論を聞きながらじっくりとまた10年前を思い返してみた。何を最も影響されたのか?一言で言えば自分の建築は日常に埋没して頽落の状態にあるおよそほとんど人々を覚醒させたいのだろうと過去を振り返った。そしてそれに最も効果的なものは建築という物ではなく建築の以外のもの、その中でも最も強いインパクトを持つのは人の存在、あるいは視線だろうと感じ取っていたのである。今読んでもその思いは同じである。
しかし一方で僕のもう一つの建築の考えの根底に有る質料性問題がある。これは昨今のニューマテリアリズムに接続する問題系であり、おそらくこのどちかということではなくその両方に両足を載せることが重要なのである。

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