伊東さんの案を支持したい
中沢新一が伊東豊雄に国立競技場の改修案を作成するよう促し、それが近々発表されるとのこと。中沢さんいわく「今の日本は、国土強靱(きょうじん)化の名の下、大規模な建築物をどんどん造ろうとしている。おかげで人手不足、資材不足が生じ、これを東京に回すことで、東北の復興は決定的に遅れる。安倍晋三首相の言う東京五輪との両立は矛盾している」と指摘。その上で、「われわれは五輪に異を唱えているわけではない。改修して良いものを造ることができるならば、『もったいない』の文化を日本の建築思想として世界に発信できる。将来発生する莫大(ばくだい)な維持費用を考えれば、国民にはそれに反対する権利がある」と言っている。全く同感である。近隣住民としては国立競技場の建て替えはまったく承服できない。ラスキンが言うように我々は過去から受け継いだものを壊す権利を持ち合わせてはいないのである。それは公共の景色であり記憶なのである。