消費は一つにはまとまらないということが分かった
昨日に引き続き消費の本を2冊読む日本デザイン機構『消費社会のリ・デザイン』大学教育出版2009と安田常雄編『社会を消費する人々―大衆消費社会の編成と変容』岩波書店2013前者は新しい消費社会を模索するものであり、一様に感性重視、場と時と人というような新たなアイテムが取り上げられている。一方後者は戦後日本がどのように消費社会を作り上げられてきたかを様々な局面から描いている。
自分の読んだ消費の本をまとめてみると産業化論的なものはなく、あるのは消費記号論か脱物質主義化論、あるいは脱工業社会論である。消費の問題は21世紀に入り一段落してその向かうべき方向性が見えてきた感がある。僕の中の結論は現在の消費動向も進むべき方向も一つにはまとまらない。まとまる必要もないというところ。やっと読んできたものの位置づけも分かっててきた。