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中庸消費論

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連休中の消費論スタディ第三弾は間々田孝夫『第三の消費文化論―モダンでもポストモダンでもなく』ミネルヴァ書房2007である。この本の第三のと言っているのは上記マトリックスのローマ数字のⅠのスタンスのことである。モダンの消費論はⅢでボードリヤールに代表されるポストモダンの消費論はⅣである。
つまり著者は脱物質主義(物への欲望を基盤とした社会からの脱出)を標榜しつつ物の使用・機能価値よりも記号・文化、価値を認めるスタンスである。ボードリヤールは仕方なく物質主義を肯定していたようであり、無印はやや記号価値を否定にかかったが完全否定はできずそして物質主義を否定しようとしたが所詮大量生産に立脚しているのであり完全否定はできない。よって無印はこのマトリックスの丁度交点あたりにあるのかもしれない。
建築家が目指すはおそらくⅢとⅣの間であり縦軸の上のほうではなかろうか?物質主義を否定しつつ建築の価値を使用価値と記号価値の中央に位置づけるものである。
物質主義か脱物質主義化と問われれば脱物質主義を目指したいところだが、価値を使用におくか記号に置くかはどちらと決めつけられるものではない。やはり中庸である。中庸消費論が必要だと思うがどうだろうか?

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