カリオカスクールの建築家
朝ビーチを走ってからダウンタウンのニーマイヤーなどを見てからアフォンソ・エドワード・レイディ(Affonso EduardReidy)の近代美術館に行く。これは1954年に工事が始まり終わったのが1967年という多難な工事の末にできた建築であり。その年にレイディは他界した。苦節13年、レイディ渾身の建築なのだろう。
レイディの名を知る人は多くないだろう。僕も翻訳中のエイドリアン・フォーティーの本にハウジングが載っていたので名前だけは知っていた。薄いコンクリートを操るカリオカ(リオ生れ)スクールの建築家ということが書かれていた。
今回この美術館を見て薄っぺらいと言うよりは思い切った空間構成にはっとさせられた。その荒々しいテクスチャーとは裏腹にコンクリートが大きなストラクチャーから吊られ、明るく風通しの良い空間が生まれている。ピロティのスラブは緩やかに弧を描きなんと小さいライズのアーチかと思うが断面図を見るとアーチではなく中央部を薄く削ったスラブであることが分かる。でも空間としては効いている。
フォーティー曰くブラジルは世界で最初にコンクリートを国家的様式に創り上げた国である。そう言うとニーマイヤーが思い浮かぶが彼だけではないということだ。