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久しぶりにカント

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お盆の一週間は大学もお休みだし(ゼミとかは普通にあるし、事務所も行くけれど)、東京を出ることもなく少しゆったり時間があるので、気になる本を精読しようと思いカントの実践理性批判の新訳(熊野純彦訳作品社2013)を読んでいる。以前ぼろぼろになった岩波文庫を読んだが字が小さいし、旧かな使いですこぶる時間がかかった割には良く分からなかった。新訳は『実践理性批判』とそれに関連の深い『倫理の形而上学の基礎づけ』が左右のページに対照できるように配置されている。これによる理解の深まりはかなり大きい。なんでまた「カント」の「倫理」なの?と思う向きもあるかもしれない。カントはある時『純粋離異性批判』を精読したことがある。一度読んでも良く分からないけれど当たり前だけれど読まないより分かる。まあそんな程度である。でもカントは人間の物の考え方のロジックを見極めた人だけあってカントの書物を読むと頭がとても整理されるのである。カントの考え方にのめりこむと言うのではなく概念を整理する方法を学ぶと言ったらいいのだろうか?そしてなぜ「倫理」かというと早稲田の授業で「倫理性と悪党性」という回があってカントの倫理観のアプリオリ性を話すのだがその点について再考してみたくなったからである。本当か?という疑念もある。毎日4時間くらい読んでいれば一週間で終わるかな?

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