藤原、小西の大学院製図の中間発表
大学院の製図の中間発表。藤原鉄平さんと構造の小西泰孝さんによるスタジオである。課題は藤原さんが横国の学部でも出しているという「アーキ・ファニチャー」。家具のような建築である。大学院生20名強が参加している。
動くもの、線材、棚、テンション材、面、曲面、建築と家具の定義を問うもの、等など、とりあえず分類してグループごとに発表してもらった。
僕の中では家具は触ることを誘発するものであり、建築とは誘発しないものととりあえず定義してみる。さて問題は、触ることを誘発する(アフォーダンス)とは何かということになる。
そのアフォーダンスはいろいろあるのだろうが例えば人を誘う家具とはどんなものがあるだろうかと思いを巡らしてみた。ビーズ玉が無数に入っていて座ると座った人の形状に変わるサッコという家具がある。これは廉価版が無印良品でも売られている。またパントーンチェアのようにプラスティック一体成型で座るとグニャグニャ動く家具もある。探せばこういう家具はいろいろある。これらに共通するのは座る前からこれはなんとなくグニャグニャしているというのが視覚的に感じられるということである。つまり構造的な不安定感を視覚情報として発しているのである。もちろんその情報は裏切られることもあるし想定内であることもある。
このあやふやな情報が人を誘っていると思われる。つまり構造的な不安定性情報を多く発するものが人を誘うのではないかと思うのである。この不安定性を持ちながら建築的な安定性が融合するところにアーキ・ファニチャのヒントがあるように思われる。
さてこうした一瞬のうちにアフォーダンス情報を発する物に対して、人が動く中でアフォーダンス情報が変化するような物というのもありそうである。一つのシステムが使う人のポジションで変化するというもの。今日はそんな面白いものがいくつかあった。もちろんまだまだあるのだろう、、、、、、、さあ後半頑張ってみよう。