王立アカデミーでレネと再会
例によって海外に来ると早朝目が覚め、暗いうちからジョギングとなる。地図を片手に市内を走りまわると少なからぬ朝のジョガーに出会って嬉しくなる。寒さを予測して気張って出たがそうでもない。
10時にデンマーク王立アカデミー建築学科のレネ・クーラルのオフィスを訪ねる。彼は建築学科とスポーツ文化研究所の教授を兼任しており、オフィスは研究所内にある。この建物がすごい、200年前のボート小屋である。今にも壊れそうな10個くらい並ぶその小屋の一つを改装して使っている。改装と言っても最低限の手入を最高級のデザインで行っている。ボートハウスだから河縁に建っているので景色は抜群。白鳥が群れで見える。
レネは数十年前、篠原研を訪れ、その後坂本研に2年間ほどいた。僕とは大学時代はかぶっていないが何度も飲み、その後一緒に本も書いた。今回は大学間協定や共同プロジェクトの話をしにやってきた。
打ち合わせ後建築学科を案内してもらう。スタジオは模型の残骸の山。どこも同じである。その後学食で昼食。オープンサンドのビュフエだが、食材が新鮮で豊富、学食のレベルを超えている。日本の学食もう少しましなもの出さないと外国の方が来たら恥ずかしい。
MIMOAで調べた数十あるコペンハーゲン建築のデーターから見るべき建物をレネに選別してもらった。海沿いに建つウッツォンの家具屋+レストランはガラス張りでもないのにとても明るく僕が勝手に抱いている北欧の空間になっていた。
●200年前のボートハウスをコンヴァージョンしたレネのオフィス
●レネ・クーラルの英語はとてもジェントル
●王立アカデミーは90年代後半に冷戦終了とともに不要となった海軍の施設のあった場所に移転したため、それらをリノベして使っている。これがすごくいいわけだ。
●製図室は熱気
●鉄骨で補強された学食のボールと屋根が美しい
●ウッツォンの家具屋さん