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無自覚ないいものに気づくこと


●地の家の隣に第二地の家

桑沢デザインの大松さんに呼ばれ、2年生のスタジオの講評をした。課題は大松さんが7年間くらい続けているもので篠原一男の住宅を一つ与え、その隣地に同じエッセンを受け継いだ住宅を計画せよというもの。ゲストは篠原研のOBがずぅーっと呼ばれてきているとのこと。白澤さん、坂本さん、武田さん、高橋さん、安田さん、というわけで、順番で僕のようだ。しかしよく考えると依然奥山さんと二人で呼ばれ対談した気もする。あれとこれは同じスタジオなのだろうか?古い話でもう分からん。
最初に20くらいある作品から8個選んで発表してもらうのだが、この8選ぶのが難しい。さすが桑沢だと思わせられた。はずれという作品が少ない。これは工学部の建築学科では考えられないこと。やっと選んだ8つを講評しながら思ったのは、これも桑沢ならでは、なのだが、コンセプトで主張していることよりもっといいことが見つかること。もちろん「言っていること」と「やっていること」が「合う」ということがとても重要なのだが、往々にしてこれははずれる。そして往々にして言っていること以上のものは見受けられない。しかるにここでは言っていることよりいいことが見え隠れする。それに自覚的になれればしめたものである。それを自覚して自分の技にすれば少しずつ決め技が増えるはずである。

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